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2010.05.22
Mod DBに見捨てられたCounter-Strike
上の画象はMod DBの右サイドに貼られている、自サイトのダウンロードページへの移動を促すバナーである。ここには「まだCounter-Strikeをプレイしてるの?何か違うものを試してみなよ」と書かれている。
このバナーの意図していることは明白である。つまり「Modやインディーズゲームといった、マイナーながらもクールなゲームをサポートするMod DB」が「誰でも知ってる究極のメジャーゲームたるCounter-Strike」をいつまでも熱心にプレイしているのは右に倣えでダサいから、君もハードコアゲーマーならModをプレイしなよ!と言っている。
私はこの文面を見た瞬間、がっかりしてしまった。何故ならCounter-Strikeという、今や世界最大人口を誇るマルチプレイFPSも、始めはユーザーのModとしてスタートしたからである。それがあまりの人気からValveに買い取られ、独立した商品として販売されるようになった。
こういった「Modとしてスタートし、やがて大勢に認められて商業作品になる」という流れは、それまでの支持層からは大抵熱烈に歓迎される。マイナーな時代から追いかけていたものにとって、そのModが広く認められるというのは自分のことのように嬉しい。コメント欄は「おめでとう!」「ついにやったね」といった祝福のコメントで溢れ、まるで結婚式を見ているかのような気分になる。
それがどうだろう。10年以上の歳月を経て、Counter-StrikeはMod DBから「商業作品の象徴であり、誰もが知っているイカしてないゲーム」の烙印を押されてしまった。Mod文化の価値と可能性を見せつけた、偉大なる先駆者に対して、だ。
Counter-Strikeは別に、メジャーになったから良さが失われて糞化したわけではない。むしろメジャー作品になったのにCS本来の味をキープしている。Mod出身であり、Modの良さを今に伝える類稀な成功例だ。
まあこの言葉がMod DBの総意というわけではないだろうし、Mod DBが設立されたのはCounter-Strikeが既に超メジャー作品になってからなので、Mod DBにとってCounter-Strikeはあまり思い入れがない作品なのかもしれない。しかし少なくともこのバナーが堂々と貼られていることから、Mod DB的にもこのような宣伝文句を書くことに問題はないんだろうと考えられる。
これはいわゆる「マイナー志向」というやつなんだろうか。つまり作品の内容そのものよりも「Modというマイナーなことを知っている自分」に価値を置くアレだ。マイナー志向者にとって「メジャーになってしまった旧マイナー作品」に価値はない。
私がModやインディーズゲームに注目する理由はなんだろうか。それはやはり、PCゲーム業界において今最も輝いている分野だからだ。CoD:MW2に代表されるように、メジャーなPCゲームの多くは今やカジュアル化の道を突き進んでおり、ハリウッド映画のように中身が決まりきっていて、良くできてはいるが驚きや感動は皆無となっており、特にFPSのシングルプレイ系でその傾向が顕著である。しかしModやインディーズゲームは大衆の嗜好に拘束されないアイディアの宝庫であり、そこは未だに驚きで溢れている。
あるいは今回の件は、Counter-Strikeという作品がかつてはModであったという認識が、現在では薄れてしまっているということを表しているのだろうか。あまり上手いまとめが思い浮かばなかったが、これからのMod文化を支えていくであろうMod DBが、このような軽はずみな言動を許しているのは残念なことだった。
