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2010.05.03
Steamの割引販売
Steamでは複数の商品を購入した後に一括でダウンロードできるようになったのか。今まで1本1本DLしていたからかなり楽になった。今回購入したのは以下。
- Guild Wars Trilogy
- DiRT
- GRID
DiRT2は前回のセールで購入していたものの、こんな短時間でさらに下がるとは予想していなかった。2009年12月発売のDX11に対応した有名フランチャイズが5ヶ月で$9.99で投げ売りされるという、Brothers in Arms: Hells Highway並の完全な暴落。ここまで急激に安くなると、嬉しさというより開発チームが沢庵ともやしだけで生活しているのではないかと心配になってくる。
というより、Steamを始めとするDL販売サービス全体が異常な値下げ合戦や投げ売りを1週間に2回くらい行っていること自体が、どこまで「やっても大丈夫」なのか?2年前には1週間に1本だった割引セールは、今や1週間に4本が当たり前になって、バーゲンセールのバーゲンセール状態になりつつある。開発費が上がり続けて死にそうなゲーム業界で、ここまでデフレが進んでいるのは実に奇妙な感じだ。
Valveの発表によれば、これらのセールによって「少なくとも短期的には」売り上げ(販売数ではなく純利益)が数倍 - 十数倍になることが証明されている。が、長期的に見た際に業界全体でどうなっていくのか、Valveが細かい数値を一切外に出さずに情報を独占しているのでほとんど不透明である。
恐らく安くなった分だけ色々なゲームを買ってくれるようになるので、全体として見れば最低でもイコール、あるいは安さに釣られてユーザー1人あたりの落とす額が増加し、全体として見れば利益が等配分されるようになっていると思う。
ただここまで値下がりが早いと、予約購入や発売直後の購入を躊躇してしまう。L4D2とBorderlandsが一ヶ月ももたずに予約価格以下で販売されたのは記憶に新しい。予約がどれだけ入っているかというのはメーカーにとって大事なデータなわけで、これは結構痛いのではないだろうか。またユーザーが色々なゲームに均等に金を撒いてくれるようになるのは中-小規模のデベロッパには嬉しいが、逆に開発費が桁違いな大手にとっては逆風となりかねない。
DL販売での安売りには、先が暗い作品を安値で大量に売り捌いて瞬間的に人口を伸ばす「テコ入れ」「敗戦処理」としての側面もある。北米では日本と違って昔から小売店の力が強いので、売り上げがイマイチだとすぐワゴン行きor廉価版コースだったが、DL販売サービスはこの動きを恐ろしく加速している。マルチプレイゲームならそれっぽい大型アップデートと同時に行うと効果倍増で、これで成果を上げた代表例がUT3である。人口の伸び悩むマルチプレイゲームではこれが起爆剤となり得る(ただしゲーム内容が優れていることが前提)。
ただこれもやり過ぎると発売半年くらいで潜在的なユーザーのほとんどにゲームが配られてしまって、それ以後の定期的なアップデートによる持続的な販売というのが難しくなってしまう可能性がある。その結果、無料アップデートはユーザーが喜ぶだけで開発者にはほとんど金が入ってこなくなるのでやらない、となったらメーカーとコアファンの両方が損することになるわけで。
割引販売には基本的には良い効果が期待できると思うが「これ以上やってはいけないライン」が存在するのは明白だろう。そして去年の11月あたりからSteamがこのラインを超え始めているような懸念がある。インディーゲーム販売の方は非常に順調にいっていると思うので、Gabeにはあまり暴走し過ぎないでいただきたい。まあ最近は得意のセールもネタ切れ気味だから、勝手に鎮まるかもしれないけど。
