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2010.03.24

Game*Sparkリサーチ『ゲームレビューの問題点』結果発表

点数制を止めろとか会社と癒着するのを止めろというのは至極尤もな意見だが、これは現状のゲームメディアの在り方では実現不可能である。この手のゲームレビューの問題点というのは既に語り尽くされたもので、最大の問題点は「誰もが問題とわかっているのにそれを止めることができない構造」にある。これは政治に似ている。

何故問題と分かりきっているのに止められないのか。ゲームメディアはスポンサーであるゲーム会社の出す大作を批判すれば飢えて死ぬことになる。点数という「分かりやすい指標」を示さなければ誰もそのメディアのレビューを気にしてくれない。レビューの全文を真面目に読んでくれるのはよほどのゲームマニアか、そのゲームの情報を本当に知りたがっている人だけである。商業メディアに「レビューする作品を全てクリアしろ」というのも無理な注文で、1つ1つのゲームのレビューを書くのに毎回何十時間も費やしていたら商売が成り立たなくなる。現実問題として、ゲームを全てクリアしてからレビューというのは個人サイトでないと難しい。

よってこの問題を解決しようとする時には「レビューの問題点は何か」を議論するのではなく「どうすればまともなレビューを書いてもやっていける、新しい収入源を持ったメディアを構築出来るのか」を議論し、それを実践していかなければ話が先に進まない。この問題に対して真面目に取り組んだメディアは実は15年以上前から存在した。みんなに馬鹿にされることの多い「ゲーム批評」誌である。まあこの雑誌も10年後には完全にメーカーに媚びた雑誌に変貌してそのまま沈没したが。

ところで仮に「既存の問題点を廃した新しいゲームレビューメディア」が誕生したとして、それは果たして成功するのだろうか?私はそうは思わない。何故なら忌憚のないレビューというのはどうしても批判を含む。日本でドラゴンクエストのストーリーにケチをつけようものなら多くの読者を失い、逆にそのメディアが批判される側になる。最終的には「生意気な雑誌」と叩かれて潰れるのがオチだろう。

サイコロの1の目を見れば6の目が見えなくなるように、ある視点から書けば、ある視点を失うことになる。ある意見を書けば、ある意見を否定することになる。八方美人なレビューというのは、レビューの本質を失っている。言葉を伸ばせば全体が薄まってしまう。「誰もが納得できる素晴らしく客観的で的確なレビュー」というものは存在し得ない。結局のところ、1つのレビューというのは1つの意見でしかないのだ。

Posted by at 1:11 午前
Edited on: 2010.03.24 2:54 午前
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