2008.12.04
大抵のゲームには、何かしら良さがある。良さというか、個性があって愛着が持てる。
例えばProject IGIは後半が紛れもないクソゲーなんだが「何て理不尽なゲームだ」とか「自分は何故こんなゲームをプレイしているんだ」とか考えながらも、何故かダラダラプレイし、糞長い上にセーブがなくミスると即死の最終ステージを何度もリトライしていることに気がついた。理不尽なクソゲーにトライする恍惚感とでもいうか。最近の誰でもクリアできるようなヌルゲーをプレイしている反動として、そういう理不尽な難易度に、例えそれが理不尽であっても喜びを感じるのかもしれない。まあ思い出は美化されるし、GRAWのVIP 2 is downは本気でつまらなかったが。
だが中には、愛着どころか嫌悪感すら抱いてしまうような作品が存在する。それは過去の作品の価値をも落としてしまうような続編だ。これは漫画や映画などにも共通することだが、大抵の場合続編というのは売る側の理屈によって無理やり作られるので、作品世界に歪みを作ってしまうことが多い。「あそこで終わっていれば傑作だったのに」というパターン。
私にとっては、Thief: Deadly Shadowsがまさにそれだった。そもそも、元々の作者、この場合は開発メンバーがいなくなってしまったのに他のチームが続編を作るという行為が嫌いなんだが(一応Randy Smithとかが関わってたみたいだけど)、それにしてもThief:DSは最悪の作品だった。根本的に別物なので文句はいくらでも吐けるが、最大の難点は元のThiefにあった広さ、立体感のあった空間が完全に消えていてただの1本道ゲーに変貌していたことだ。マリオの続編が発売されたらダッシュがなくなっていた、というくらいの衝撃。しかも"未完の三部作"であったThiefに適当なオチつけて終わらせてしまったし。
エンジンの出来もあまり良くない。グラフィックが薄っぺらい上に重く、移動時には奇妙な浮遊感を覚える。物理エンジンが中途半端で、死んだ人間が新体操のポーズをとりながら倒れる。その後に出たDoom 3 EngineやSource Engineの完成度が高かったからこれは余計目立った。あとはXboxに合わせたのかマップが狭く、すぐ長いローディングが入って興醒めだし、操作性も完全にパッド向けだった。ちなみにこれらの欠点は、全て同一エンジンのDEIWにも存在する。
開発したIon Stormからはその後、中心人物の1人であったWarren Spectorが抜け、ゴタゴタしている間にIon Storm自体がそのまま消滅した。やっぱり死体を無理やり動かすのはよくないことだと思った。
