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【基本情報】プラットフォーム:PC,MAC,XBOX(北米) |
| 必要動作環境 | 推奨動作環境 | |
| OS | Windows 2000/XP | - |
| CPU | AMD or Intel 1.2GHz | 2GHz以上 |
| RAM | 256MB以上 | 512MB以上 |
| VRAM | 64MB以上 | - |
見て分かるとおり、2005年のゲームとしては非常に軽い。2003年クラスの軽さである。VRAMの推奨環境は特に書かれていないが、128MBあれば十分である。私のマシン、CPU 3GHz,RAM 1GHz,Geforce6600GT 128MBでビデオを全て最高設定にしても重くなるようなことはなかった。ただこのゲームはXBOXを基準に開発されていたようで、ビデオ設定などで変更できる項目は少ない。
「Stubbs the Zombie in Rebel without a puls」は、ゾンビの主人公を操って街の人々を仲間にしていくという、2005年秋に出た異色の3Dアクションゲームだ。コンセプトだけ聞くと無名の会社が出した一発狙いの奇ゲーのような印象を受けるかもしれないが、製作したWideload社は、あの「Halo」のメインプロデューサーであったAlex Seropian氏が設立した会社であり、このゲームもHaloエンジンで動作しているのである。発売前から日本にもちらほら情報が入ってきており、注目度はなかなか高い作品であった。
時は1933年。主人公のエドワード・スタッブルフィールド(スタッブス)はセールスマンとして、ペンシルヴァニアを訪れていた。しかしそこで彼は原因不明の死を遂げてしまい、身元引受人のいない彼の遺体はそのまま地中に埋められてしまうのだった。時は過ぎて1959年。アンドリュー・マンデーという大金持ちがその地域一帯を買い取り「パンチボール」という巨大な未来都市を建設する。そしてその工事によってスタッブスの墓も壊されてしまい、彼はゾンビとして復活することになる。蘇ったスタッブスは、復讐のため、そして空腹のためにパンチボールの人間を襲いだす。
このゲームの最大の特徴は、何といっても主人公であるスタッブスがゾンビということである。スタッブスは生ける屍として、人間を食い殺すことを目的として行動するのだ。今までゾンビを殺すゲームは星の数ほどあれど、自分がゾンビになって人を襲うゲームはなかっただろう。では主人公にどんな特徴や能力が備わっているのかを解説しよう。
まずスタッブスはゾンビなので、銃を使ったり素早く移動することができない。そのかわり強靭な肉体を持っている上に、自動で体を再生させ回復することができるので死ににくい。次にスタッブスが殴ったりして殺した人間はゾンビとして復活し、しもべになる。ゾンビとして蘇るまでの時間はランダムだが、死んだ人間はしばらくすると起き上がり、人間を襲いだすのだ。さらにそのゾンビが殺した人間もゾンビとなる。つまり一度ゾンビが増え始めれば、ネズミ算式にゾンビが増え始めるのである(実際は敵に殺されることもあるのでそれほど増加はしないが)。なおゾンビになると知能が失われてしまうので、武器を使わせることは出来ない。人間は殴り殺すだけでなく、脳を食べて自分の体力や内臓を回復させる食料として活用したり、腕を引きちぎって武器として使うことができる。
スタッブスは様々な特殊能力も備えている。最も特徴的なのは自分の腕を引き千切って人間の脳を掴み、スタッブスの手足として完全に乗っ取る能力だろう。この間スタッブス本体の操作はできなくなるが、乗っ取った人間の3人称視点に切り替わり、その人間の持つ武器を自由に使えるようになる。例えば警官を乗っ取れば銃を使えるようになるし、科学者を乗っ取ればビーム光線を使えるようになる。他にもジェットパックで飛行する敵を乗っ取れば空を飛行できるようになり、スナイパーを乗っ取れば狙撃ができるようになる。また武器をしまって行動すれば人間の目を欺くこともでき、偵察をしたり背後から接近して首を絞めることも可能なのだ。人間を乗っ取るまでは引き千切った腕を自在にコントロール可能で、この腕は壁や天井も移動することができる。これを利用してダクトのような狭い場所に入り、先にいる人間を操って扉を開けるというパズルも存在する。
その他にもガスを尻から噴出して周囲の人間を苦しめたり、自分の内臓を引き千切って爆弾として投げる、頭をボーリングのように転がして敵をなぎ倒すといったゾンビならではの能力がある。これらの特殊能力はゲージがたまっていないと使えないが、人間の脳を食うことによって簡単に回復させることが可能である。ただこれらの要素は既存のゲームにあった能力をゾンビっぽく置き換えただけなので、新鮮というほどでもない。他に問題なのは、やはり移動が遅く攻撃を受けまくるゲームなのでそれがストレスになることもあるということである。これはゾンビ的な気分に浸れるという点では欠点というわけではないのだが、とにかく動きが緩慢でトロトロしているのでスピーディーで激しい展開のゲームが好きな人には向かない。まあそういったものを求めてこのゲームを買う人はいないと思うが。

主人公のスタッブスは人間の脳を食らい、仲間を増やしていく。背後にいるのは仲間になった元人間。
敵はスタッブスを殺すためにやってきた警官やSWAT、武装した科学者や軍隊などである。大抵遠距離攻撃できる武器を所持している上にスタッブスの動きが鈍いので、攻撃はある程度食らいながら戦うのが基本となる。序盤なら敵の攻撃も大したことがなく、スタッブスの体力も高いので強引に押し切れるのだが、中盤以降は一転してシビアな戦闘になることが多い。敵がショットガンやライフルで武装し始めるため、一直線に向かっていっても返り討ちにされてしまうのだ。ゾンビも数で圧倒できるほど増えれば楽なのだが、普通にプレイしていると蘇ったゾンビが片っ端から殺されて増殖できないことが多い。ゾンビは数で圧倒していれば勝てることは勝てるのだが、3:1くらいの比でこちらが多くないと押し切ることは難しい。そのため途中からは好き勝手に人間を襲ってゾンビの大群を作るというゲームではなくなり、いかに被害を出さずに敵を倒していくかというパズルゲームのような頭脳戦になる。
そこでやはりゾンビとしての能力を使うことが重要になる。まず筆頭に挙げられる乗っ取り能力は人間を一人食えば補給できるため、これを頻繁に使って強い武器を持った敵を乗っ取り同士討ちをさせて数を減らすという展開が多い。他にもゾンビの集団を率いて一緒に突っ込み、敵が仲間に攻撃している間に背後から脳を食うなどのコンビネーションが有効である。ある程度ゾンビが増えれば増殖は止められなくなるので、そこまでくればお食事会という”ご褒美”が待っているのだ。
他にこのゲームでよくできているのは、敵が味方として復活したゾンビをみな同じように警戒するという点である。そのためゾンビに対して後ずさりしている警官を待ち構えて背後から不意打ちしたり、ゾンビの大群に混じって進行するという作戦を実行することができる。まるで本当に自分が映画の中にいるゾンビになったような気分に浸れるという点で、このゲームはゾンビゲームとして成功しているといえるだろう。
ゲーム中には若干ビークル(乗り物)も登場するが、これはあまり重要な存在ではない。ビークルで敵を轢き殺すのは簡単だが、これで殺した人間はゾンビにならないし、そもそもビークル自体があまり登場しない。ビークルはあくまで広い空間を素早く移動するための移動用車として、そしてゲームにちょっとしたアクセントを加えるためのものとして存在する。ビークルの種類にはホバークラフト、収穫機、戦車などがある。

頭に腕がくっついていても、現場を見られなければバレない。味方のゾンビと交戦している間に背後から奇襲だ。
敵AIは比較的単純で、特に凝っていないという印象。警棒や拳で接近戦を挑んでくるものは周囲のゾンビに直線的に突っ込み攻撃を加えるだけだし、銃を所持している人間は柱の影に隠れたりしながら撃ってくる。集団で連携を駆使したり、周囲のオブジェクトを利用して何かしてくるというわけでもない(まあ、スタッブスの動きは緩慢なので敵AIが優れていても困るのだが)。人によってはゾンビに襲われると我を忘れて逃げ出したり、逆にスタンガンのような武器で反撃してきたりと変化もある。味方AIはゾンビなので当然もっと単純で、一般的なゲームで敵として出てくるゾンビのようにうめき声を出しながら向かっていくだけである。一応手招きで召集したり突き飛ばして人間に突っ込ませることなどはできるのだが、それでも単純な動きしかできないことに変わりはない。
ところで意外に思うかもしれないが、このゲームではステルスが重要な要素となっている。人間は背後からゾンビに襲われても攻撃されるまで気づかないし、頭を乗っ取られた人間がいても乗っ取られる瞬間や、攻撃態勢になっているところを見なければ気づかない。またスタッブスが隠れると見失ってきょろきょろし出すので、その隙に背後から接近することも可能である。特殊部隊物のように徹底したステルスを要求するわけではなく、奇襲した後はバレしてしまうし最初から隠れられないシーンも多いのだが、正面から突っ込むと遠距離攻撃されて不利なだけに奇襲することが重要なのである。

後ずさりしながら逃げている警官は周りが見えていない。味方を利用して見事一匹ゲットだ。
大まかな流れは、都市を建設したアンドリュー・マンデーとその妻でスタッブスが一目惚れしたミス・マンデーを追って色々な場所や施設に行くというもの。一応スタッブスがゾンビになった理由やマンデーとの絡みもあるのだが、極めて王道で安心して見れる内容である。年代は1950年代という設定になっているが、現実の歴史よりも科学が高度に発達した設定となっているのかホバークラフトやロボットというものを頻繁に見かける。ゲーム全体の雰囲気は完全なコメディで、他のゲームでいうとNo One Lives Foreverのような感じ。デモシーンで敵が笑えるやり取りをしているときもあるし、スタッブスの前で突然踊りだしたり歌いだすこともある。質も良くて楽しめる内容である。またコメディな上に自分自身がゾンビなので、ゾンビゲームでありながら恐怖感は0。怖いもの嫌いな人にも安心して遊べるだろう。

突如勃発するダンス対決(苦手ならスキップ可)。この他にもいきなり歌いだす敵部隊がいたりして笑える。
チャプターごとにエリアが分かれていて、パンチボールという未来都市を舞台に戦いが行われる。それぞれの空間は箱庭のようになっており、パンチボールの限定された区画で人間を襲いながら先に進んでいくことになるが、広いというほどではないし、基本的には一本道である。先に進むには全滅させることが条件になっていることが多いが、スイッチを押して進んでいく場面もある。舞台はパンチボールから離れることはないのだが、都市内の警察署や研究所、ダムなどに移動しながら戦い、チャプターごとにかなり異なるので飽きるということはない。
マップのデザインについては、無難な内容といったところである。そもそも現実にありそうな街をベースにしているので特別な仕掛けなどはないのだが、ところどころに隠れられる障害物や塹壕などがあるので、体力が少なくなったら隠れて再生を待てるような構造になっている。マップによってはダクトが隠されていて、そこに腕を飛ばして探索すると隔離された部屋に侵入できるという場面もあるのだが、ゲーム中数えるほどしかなくちょっと残念。
まずXBOXがベースなようで、グラフィックのレベルは他の同時期に発売された「F.E.A.R.」「Quake4」などに比べると大分劣る。ただ人間やゾンビはコミックタッチで描かれているので、グラフィックの荒さが悪く見えるかというとそうでもない。マップの紹介でも書いたように50年代に建てられた未来都市を舞台としているので、凝った建物などは登場せず、普通の街で人間を襲っているような感覚である。
このゲームのグラフィック面で特徴的なのは、50年代が舞台ということで、画面が古い映画を観ているかのように全体的に薄暗く、細かい縦線が入ったりすることである。またそれが加わることによってゲーム画面は一層地味に見える。もちろん本当に白黒映画のようになるわけではなく、ちゃんとカラーで、プレイするのに支障はないのだが、独特の味のある画面なので多少好き嫌いが分かれるかも。ガンマ値を変更できるので、少し明るくした方がプレイしやすそうである。
心配している人もいそうなゴア(残酷)表現だが、これもコメディチックで残酷というほどではない。出てくる血の量は多くなく、脳を食われた人間も頭にちょっと穴が開いているように見える程度。三人称のゲームなのでそれらは小さく見えるし、少なくともFPSゲームに比べれば大分控えめである。日本のコンソールにそのまま移植しても大丈夫そうだ。

やや前時代的なグラフィックだが、元々8mmフィルムで再生する映画のような世界なのであまり気にならない。
BGMは凄い。なんと50年代に実際に大ヒットした曲を入れている。ゲーム中は基本的にBGMがOFFなのだが、ダンスをするミニゲームステージやメニュー画面で曲が流れるようになっている。ゲーム中に聞く機会が少ないのが残念だが、曲名は「Mr.Sandman」「Earth
Angel」「My Boyfriend's Back」など、曲名は知らなくても聞いたことはあるような音楽ではないだろうか。知らない人は映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の一作目でかかっていた音楽などである、と言えば思い出せるかな。サウンドトラックも発売されていて、ゲームは日本ではマイナーの極限のような知名度の低さながら、サントラはそこそこ売れているようである。効果音系はややチープか。
問題があるのは3Dサウンド。ゲーム開始時にSound Blaster X-Fiのロゴが出て、力を入れているのかと思いきや、3Dサウンドの項目はAdvanced
HDのみである。これをオンにすると確かに音の発生位置は変わるのだが、ヘッドフォンで聞くと何故か見当違いの場所から音が聞こえてきてしまう。例えば木製の家を走り回ると、床のきしむ音が何故か真横から聞こえてくる。これでは混乱してしまうだろう。ちなみに私の使用したサウンドカードは、最初にデカデカと宣伝の出るX-Fiである(宣伝になっていないではないか)。環境音に反響や広がりができるのはいいが、はっきり言ってこのゲームでは3Dサウンドを切った方がいい。
ボリュームはどれだけ苦戦するかにもよるが7,8時間程度と非常に短い。ただ一つ一つのマップに無駄がなく全体としてキッチリまとまっているのでそれほど悪くないとは思うのだが、やはり短いのは事実であろう。また最初は頭をある程度使って進まなければならないものの、2回くらいクリアすると解法が大体限定されていることに気づいてしまう。よって3周目くらいから途端にゲームの魅力が薄れてきてしまうのはマイナス。
難易度はノーマルでも結構難しい方。特に中盤以降、苦戦する人はかなり苦戦すると思う。難易度を上げると敵が増えたり被ダメージが増加するが、最高難易度は自分も含めてゾンビ側が弱くなり過ぎてちょっとつまらないと思う。かなりコソコソしながら進まなければならないので、ゾンビの大群を作って敵を圧倒するという面白さがなくなっていき、ただ単に動きのとろいアクションゲームになってしまう。普通のゲームなら敵を強くするだけという難易度調整も悪くはないが、このゲームの場合もう少し別の角度から難易度を上げるべきだっただろう(ならどうしろと聞かれても困るが)。
実は難易度面で一番問題なのは、このゲームがオートセーブである上にセーブスロットが一つしかないということである。セーブ自体は頻繁なので大きく戻されるようなことはほとんどないのだが、中間地点の安全な場所にいったらセーブというだけでなく、敵が出てき始めるときや、スタッブスが特定の行動を起こしたときにセーブというのも多い。そのため下手すると非常に困難な状況でセーブされてしまい、最悪その章をやり直さねばならないこともある。というか実際私は「死んだ瞬間にセーブ」というハマリを体験している。そういった極端なことは少ないのだが、変な状況でセーブされると難易度がかなり高まってしまうのは意外と深刻な問題である。セーブスロットが1つしかないのは意味不明であり、2つ以上設けるか、大人しくクイックセーブ可能にするべきだった。
他にもいきなりサウンドが変になることがある、無限に増援として出現するゾンビがマップにはまって動かなくなり、次の増援が現れなくなるなど、少し煮詰めれば気がつくようなバグが放置されている。アイディアは良いので1周するくらいなら楽しさで誤魔化せてしまうが、やり込もうとするとそれらの粗が目に付いてしまう。ゲームバランスに問題ないのだが、細かい部分を見ると典型的な洋ゲーの欠点を引きずってしまっているのが非常に惜しい。

操っていた人間が死んだ際に発生するオートセーブが最大の問題だと言える。これのおかげでどれだけ苦労したことか…。
実装されていない。完全にシングルプレイオンリーで今のところエディターなどもないようなので、拡張性という面では寂しい。1.01パッチがリリースされているが、メモリリークの問題修正と、Safemodeが追加されただけのようだ。
これは面白い。パッケージを見たりちょっと触った程度だとマイナーメーカーの作った2流品のような印象を受けるが、実際にはエンターテイメントとして上手くまとまっている。ゾンビになって人間を倒すという面白さはもちろん、プレイしていてだれることがなくサクっと楽しめるので、純粋にプレイしていて楽しい。ただ最後の詰めを怠ったという感じで、粗を探すと不満も色々出てくるゲームである。そのため一つのゲームをとことん掘り下げやりつくすタイプのプレイヤーには向かない。面白いゲームを探しているという人はプレイしても損はないだろう。
Demo版 4gamer.net/FileFront/Gamers Hell/3D Gamers
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Stubbs the Zombie in Rebel without a Pulse (c) 2004-2005 Wideload Games, Inc. Portions (c)2004-2005 Aspyr Media, Inc. Developed by Wideload Games, Inc.