Last update:2007.10.15 / First Edition: 2005.10.xx
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●下っ端の下剋上作品
Quakeに久しぶりのシングルプレイが帰ってきた。作ったのはマジメにやりたいのかふざけたいのか判断に困るRavenだが心配しないで欲しい。ストーリー的にはQuake2の続編なのだがゲーム内容自体は完全新作になっており、あまり前作でこうだったから…とシステム継承を意識しているような部分は見られない。武器は一から作り直されており、敵も名前や外見を借りているだけで特性が大きく異なっている。Quad
Damegeなんかのアイテムもシングルプレイでは出現しない。どちらかといえばQuake4は最近のFPSっぽくカスタマイズされており、移動速度も落とされている。
シングルプレイに関してはむしろ本家のidより優れている。バランスが良い上にバラエティに富んでおり、この辺は長年FPSを作ってきたRavenのセンスが感じられる。まず浮いている武器がない。初期装備のBlasterを除けば最初から最後まで全ての武器が敵に通用する。例えばMachinegunは普通のFPSでは後半完全にお荷物になってしまうが、それをQuake4では「途中で装弾数が増える」「Flashlightが付いている」などの+αを付け加えることで解決している。多くの武器には途中で何かしらのグレードアップが用意されており、使用感覚をそのままに新鮮味を持たせ、後半のバランスにも対応させている。
それと敵が手強く感じるのがいい。前作Quake2はバランスがかなり易しめで、Stroggと戦っていくというよりは、むしろ鬼神のように強い主人公が脆弱なStroggを一方的に虐殺していくゲームだった。ところがQuake4は難易度バランスが適切であり、様々な種類の武器を使い分けて敵を倒していく面白さがある。また選択した難易度によって手応えが大きく変わり、Normalでは普通程度だが、HardとVery
Hardではかなり攻略性の高いゲームに変化する。例えばBerserkerは強力な肉弾攻撃を得意とする接近戦主体のStroggだが、最高難易度だと素の状態の主人公は一発殴られただけで即死するので、こいつとは接近戦に気をつけるどころか絶対に近づけてはならなくなるといった感じ。Soldier
of Fortuneでもそうだったが、Ravenは難易度設定で変化をつけるのが上手い。
所々で援護してくれる仲間の存在は程よいスパイスである。Quake4での仲間は、単なる演出上の存在ではなく、敵や自分と対等の存在として機能しているように見えるのが旨い。ちゃんと敵を殺してくれるし、敵の攻撃を受ければちゃんと死ぬ。プレイヤーが勇敢に戦えば生き残らせて有利に進めることができる。これを見た後だとCall
of Dutyの味方兵士などは障害物で隠れているだけの腰抜けに見える。ただ衛生兵と技術兵が無限にHealthとArmorを全快させてくれるのは緊張感に欠けるかもしれない。
Quake4は、Quake2の世界観にDOOM 3のエンジンを使用し、idと対等の条件で他社がFPSを作ったらどうなるかを示した例とも言える。そしてその結果、彼らは1年前に発売されたDOOM
3を越えてしまった。Ravenという会社は昔からずっとidの下っ端のようなイメージだったが、彼らはついに親玉であるidを上回ってしまったのだ(ただ単にidの凋落が始まっただけかも知れんが)。

●Walkerの乗り心地に萌え
乗り物にはHover TankとWalkerが登場する。Hover TankはFPSによくある高速移動車両で特筆すべき点はないが、Walkerの乗り心地は非常に良い。ガシャガシャした鈍重な歩き方がメカチックでとにかく萌えるのだ。
●若干冗長
武器や敵キャラクターは中盤までにほぼ出し切ってしまうので、全体を15時間として後半の5時間は少し冗長な感じだ。後半のボス戦は難しく攻略の面白味があるので意味がないとは言わないが、この密度の薄い時間に見限られてしまう可能性がある。全体を2/3程度に圧縮できれば文句なしだった。
●マルチプレイは良質だが人がいない
贅沢に作られたシングルプレイからネット回線を使って世界に飛び出すと、荒涼とした空間が広がっている。Quakeの新作とは思えないほど人が少ないので、一瞬ブラウザが壊れているのかと疑ってしまう。内容はQuake3に極めて近いゲーム性、過去からの復刻マップ、D3エンジンによる描画と、Quakeシリーズの良いとこ取りをしようとした作品…と言えるかも知れない。実際には当事のハイエンドマシンでないとかなり重たい動作、Rocket
Launcherが弱体化されている上にRailgunが当たりやす過ぎて戦闘が単調になりがちという問題があり、発売直後からユーザーが急速にQuake3に戻ってしまい現在の状況に至っている。
ただしこれは発売直後の話で、現在ではパッチによる修正でかなりいいところまで来ている。ジャンプテクニックによるスピード感溢れるゲームプレイやスポーツライクな対戦の楽しさはQuakeシリーズの伝統を受け継いでいる。最初は設定項目も少なくその辺に不満があったがパッチによって徐々に充実していき、特にQ4MAXと呼ばれるトーナメントでも使用されているMODの導入で劇的に改善された。強すぎたRailgunには修正が入り、Rocket
Launcherは強化され、プレイヤーの移動速度もアップしているし、グラフィックを軽量化するオプションも追加されている。
Quake4の特徴はマップがかなり狭めなので、戦闘が非常に激しいことである。DMで10人も入ればレスキルは当たり前。復活してから1秒で戦闘に巻き込まれてしまうハイスピードな展開となり、初代QuakeのDMを思い起こさせる。これは好き嫌いが別れそうだが、個人的には面白いと思う。
そんなわけで現状では、人がそれほど多くないことを除けばお勧めできる内容になっている。シングルに付属するものとしてはかなり楽しい部類に入るだろう。商品としては、残念ながらパッチの投入が間に合わなかったことで終わってしまった感がある。

●総評
シングルプレイはとてもやり応えがあり、難易度選択によって複数回プレイする価値が十分にある。マルチプレイはPingを極端に気にしないのならば海外サーバーに参戦して普通に遊べる。Modがあまり流行ってないのは残念だがそれは別問題。というわけでピュアなFPS好きなら「買い」。
Demo版 Official Site/4gamer.net/File Front/Gamers Hell
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●動作環境
| 必要動作環境 | 推奨動作環境 | |
| OS | Windows 2000/XP | - |
| CPU | Pentium4 2GHz, Athlon XP 2000+ | - |
| RAM | 512MB | - |
| VRAM | 64MB | - |
| HDD | 2GB | - |
必要動作環境は高めになっているが、DOOM 3と同程度の重さと思っていい(元々D3の必要動作環境はまともに動作させられるレベルではなかった)。推奨動作環境は特に書かれていないが、P4
3GHz, RAM 1GB, VRAM 128MB(Geforce 6600GT以上のカード)程度のスペックがあれば、設定を高めにしてもfpsの落ち込みは少ない。動作はかなり安定しておりトラブルはあまり聞かない。
マルチプレイを快適に遊びたい場合は設定を変更するとしても上記のようなスペックでは満足にプレイできず、デュアルコアCPUに上等な256MB搭載のVGAくらいは必要になる。一応パッチを当てた状態だとcfgにr_forceAmbient "1"を書き足すことによって、色がおかしくなるが滑らかな画面を保ちつつfpsを大きく稼げる。
●入手状況
既に廉価版が出回っている。Special Editionというのが存在し、Quake2本編に二本の拡張パック、メイキングが付属する。ただしこれは既に出回っておらず、また権利関係の問題でQ2のBGMを再生するためのCDが未収録なので完全とは言えない。発売当初はLivedoorが間髪いれずに日本語マニュアル版を出してサーバー提供を行うなどのサポートも見せていたのだが、本社がアレな状況になったのでその後サポートが完全に打ち切られてしまった。ただ本作に日本語マニュアルの必要性は全くない。日マも単純に薄っぺらい英語マニュアルを訳しただけなので価値無し。
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