気軽に楽しめる特殊部隊FPS
PCゲーム批評 「Delta Force」

Last Update: 2007.12.21 / First Edition: 2007.12.21
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●概要

98年頃の特殊部隊系 タクティカルシューターブームの波に乗って発売されたNovalogic製のFPS。最近はあまり聞かない名だが、Comancheの開発元といえば思い出す人もいるかもしれない。この会社の特徴は実在する組織や兵器を拝借して、非常に古典的なゲームに仕上げることで、このDelta Forceもその例に漏れない。

内容はリアル、タクティカルという宣伝文句とは裏腹に、1人の主人公と数人の仲間が大量の敵を皆殺しにして任務を遂行するというスタイルである。最大の特徴はVoxel Spaceと呼ばれるフライトシムに使用したエンジンを流用していることで、このためFPSにも関わらず、踏破するには数十分はかかる恐ろしく広大なマップをシームレスに移動することができる。内容的にはProject IGIやFarcryの元祖に当たる作品と言える。


●内容は単純なシューティング

プレイヤーはまず最初に作戦説明を受け(まあ全部似たようなものだが)、次に装備を選択し、広大な戦場に放り込まれる。敵は山の間にある基地などに数十人は群がっており、プレイヤーはこの敵を殲滅するなり避けるなりして、ラップトップなどの目標物を奪取・破壊してランデブーポイントまで逃げることになる。敵は大量にいるのにこちらは1,2発で死んでしまう設定なので、攻撃するときは地形の起伏などを最大限活用しながら、遠距離からのスナイプで敵を減らしていくのが基本スタイルになる。敵を攻撃すると一斉に注意がこちらに向けられ敵の反撃が始まるので、適度に攻撃してまた地形に隠れて次の狙撃地点へ移動する。このゲリラ戦にDelta Forceの面白さがある。

ダメージに関する設定はシビアなものの、弾道の計算は恐ろしく単純で、スナイパーライフルだけでなくM4だろうとM249だろうとほとんど狙った場所から逸れずに、正確に着弾する。連射したときのリコイルもないし、弾が当たれば敵は必ず即死する。単純にスコープに敵を収めて撃っていくだけで倒していけるが、敵は数が多く攻撃が激しいので、数人倒すごとに移動したり障害物を盾にして攻撃を防がなくてはならない。ミッションごとにどこから狙撃し、攻略していくかを考える楽しさがある。敵の位置はほぼGPSによって丸見えになっているので、戦闘はプレイヤーがコントロールしていくことができるが、一部の敵はGPSに映らないので油断できない。

ミッションによっては味方が出現することもあるが、命令を下すことはできず、人数が2人だったり5人だったりする。Novalogicは現実のDelta Forceが4人1組で行動することを知らなかったのだろうか。味方の存在は援軍というよりは、派手に戦闘音を鳴らすための演出のようなもので、その証拠に延々と地面に向けて弾を撃っていたりとかなりの馬鹿。味方は囮と割り切ってプレイヤーが敵と戦うバランスになっている。

用意されているミッションは40もあるが、そのほとんどがロケーションを変えて敵を全滅するだけになっている。確かに楽しいのだが、これは単調な感じで一気にプレイするとゲップが出そうだ。しかし1つのミッションは10分くらいで終わるので、遊びたいときにサクッと遊べるのはいい。全体的にValue Softっぽい作り。


●グラフィック、サウンド

敵の被弾時のモーションの細かさ、死んだときの叫び声などは大げさで、敵を倒したことをしっかりプレイヤーに伝えてくれる。口の中に血を含みながらガボガボ言って息絶える死に様はなかなかリアルだ。グラフィックは2Dのイメージデータを変化させて3Dっぽく見せているだけなので、広さは相当なものだがその分ジャギーが目立つ。またオブジェクトに接近すると奇妙に歪んで見えることもある。サウンドは銃声などはそれなりに良く出来ているが、ゲーム中にBGMは鳴らない。

モーションの作りはどう見てもおかしい…というか作られてすらいない。リロードするときも画面上の手は動かさず、カシャカシャとマガジンを交換する音が聞こえるだけ。Knifeを持って敵を斬りつけることもできるが、どう見ても斬りつけてない。それと走っているときの揺れ方がケンケン足をしているみたいでかなり違和感がある。金のある会社とは思えないのでここは手抜きなのだろう。


●偏った武器バランス

武器の命中率が異常に高い、全ての敵が一撃死する、という事実から考えれば分かるとおり、このゲームには武器バランスというものが皆無になっている。何しろM4にはスコープがついているし、グレネードも付いているし、しかも放たれる弾が全て即死弾だ。 スナイパーライフルの存在意義は全くない。MP5はサプレッサーがついていて敵に気づかれないという利点があるが、スコープがないのは致命的だ。狙撃しに くいしちゃんと弾が当たったのかも分かりにくい。同様の理由でM249も大量の弾を放てるという利点があるがスコープがないので非常に使いにくい。

補助武器にはバズーカ、地雷、予備弾薬などがあるが、これもM4の弾薬とグレネードの数が増える予備弾薬が圧倒的に有利。他の武器はほとんど使い物に ならない。バズーカや地雷は2発しか持ち歩けない。一方予備弾薬はM4のグレネードが倍になるという恩恵を受けることができる。結論としてM4 + 予備弾薬の組み合わせが最強過ぎて他の武器は縛りでしか使う必要がない。ここまで武器バランスが崩壊しておりM4最強であるのに、ミッションごとに初期装備が変更されてしまうのは面倒な話だ。


●総評

遊びたいときに気軽に遊べる純粋なShooter。いつプレイしても面白い。


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●動作環境

必要動作環境 推奨動作環境
OS Windows 95/98/ME/XP -
CPU Pentium 166MHz Pentium 2以上
RAM 32 MB -
VRAM DirectX 6.0以降に対応したVGA -

98年のゲームであるが、最近の環境で起動不能という話はあまり聞かない。マイクロマウスによるとXPにも対応しているとある。マルチプレイはCDレスで行えるが、シングルプレイはCDを入れていないと選択不能。


●入手状況

Delta Forceシリーズはマイクロマウスが販売代理店になっており、この初代に関しては日本語マニュアル付き英語版の廉価版も販売されていた。そのため結構な数が日本にも存在するようで、中古市場や放出品で見かけることは多い。ただし大手廉価版レーベルから再販されているわけではないので、新品で見つけることはやや難しい状況。完全日本語版は存在しない。

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