Last Updated: 2008.07.20 / First Edition: 2008.07.20
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Half-LifeのModとして人気を博したWW II FPS「Day of Defeat」を、ValveがSource
Engineで作り直した「Day of Defeat: Source」。変化の仕方としてはCounter
Strike: Sourceに似ており、全体的にシビアだったバランスを見直してややカジュアルに調整されたものである(リアリティのバランスとしてはCall
of Dutyシリーズに近い)。例えばジャンプしても体力は減らないし、歩くと滑るように移動するし、あとはGrenadeの威力がかなり減って投げるときの変な癖がなくなった。悪い言い方をするとさらに没個性的な内容になった。
これだけでなく、2008年の大型アップデートによって味方プレイヤー同士の衝突がなくなる、実績が追加されるなど、もはやDoDがリアル系なのかただのオーソドックスなFPSなのか分からなくなるような調整が多数なされている。恐らくValveにはDoDがリアル系である必要は既にないのだろう。広く浅く構えてより多くのユーザーを獲得するのが最近の彼らの方向性なのだから。
ではDoD:Sはつまらないのかというと、案外そんなことはなかったりする。月並みな言い方をすれば、これはこれで別物として十分楽しめる水準に達している。Source版といってもクラスが持っている初期装備にはかなりの追加・変更が加えられており、Day
of Defeat 2と呼んで差し支えない変わり様で、無印DoDのプレイヤーも生まれ変わった新作として楽しむことができる。

変更点は数多くあるのだが、例えばRiflemanが持っているM1 GarandやKar98kはアイアンサイトで狙うことができるようになった(代わりに無印で可能だった打撃は消滅)。DoD:Sのアイアンサイトは、命中率は上がり視界がズームされるものの、手に持った武器が視界の半分近くを埋めてしまう上に移動速度が極端に落ちるという面白い仕様になっている。そのため狙撃するときは単純にアイアンサイトで構えればいいのではなく、状況による使い分けが必要になる。Riflemanは他にもGrenadeがRifle
Grenade(遠距離まで飛ばせるが弾込めが必要なGrenade)に置き換えられていたりと、クラスごとの差が大きくなっている。
グラフィックスもSource Engineを使用することによって遥かに進化した。特にGrenadeを食らったときに視界が大きく揺れて残像が映り込むのは面白い。致命傷にならなくとも一瞬視覚が完全に封じられるので、Grenadeの爆発と共に突撃するのは有効な戦術となる。ただしCS:Sでもそうだが、ヒット時の演出が控え目で弾が当たっているのかどうか分かりにくいのがこのグラフィックスの大きな欠点といえる。自分が撃った弾がどのように散ったのかが分からず、かといって着弾がはっきり分かるようにしても絵のバランスとして不自然になると思われるので、こういった点はグラフィックス進化のデメリットだろう。
陣取りのために両側に分かれて押し合いをするゲーム性は変わっておらず、無印の批評に書いたことなので省略する。

実績や強敵/リベンジのシステムは対戦の質が低下することもあり好きな要素ではないのだが、TF2で批判を浴びたためか、実績解除によるアンロック武器などの報酬は導入されず、単なる目標設定程度に抑えてある。実績解除条件もある武器を使って500
Killとか、ラウンドを100勝するとか、数をこなしていけば自然と達成できる範囲になっており、この程度なら許容範囲と言えるか。もっとも大型アップデートで追加された要素は、どれもTF2のシステムを流用して安価にDoD:Sを盛り上げるための苦肉の策としか思えず、導入する必然性のないものばかりではあるが。それでも最低限、プレイヤー同士の衝突は残しておいて欲しかったものだ。
バランスは良好な状態を維持している(拮抗していると膠着状態に陥ってしまうのは相変わらずだが)ので、総括としては、CoDのマルチプレイとかが好きな人は手を出しても損はないんじゃないだろうか、という感じ。無印に特別な思い入れがある人には「リアルじゃなくなったから糞」と切り捨てられる可能性も高いとは思うが。
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