人によっては最高のオンラインFPS
PCゲーム批評 「Counter Strike」

Last update:2007.01.15
HOME


【シビアなゲーム性を克服する面白さ】

今更説明の必要もない有名タイトルだが、光学ドライブが壊れてSteamゲームくらいしかできないので書いてみようと思う。まずCounter Strikeに関する情報を集めていると「リアルなゲームだ」という意見を目にすることがあるが、これは正確ではないだろう。確かにCounter Strikeはリアリティに拘ったゲームであり、銃のリコイルの仕方や死んだら復活できないシステムなど、他の一般的なFPSに比べればリアルなゲームだが、それでも内容の80%はゲーム的であり、リアルな部分は20%くらいに過ぎない(Medal of Honorなどは5%くらい)。

Counter Strikeはリアルなゲームというよりは、シビアなゲームである。まず射撃を当てることからして簡単にはいかない。初心者が走り回りながら中距離にいる敵にAK47を連射しても、全弾撃ち尽くしたのに相手が死なず、弾倉が空になったところをアッサリと撃ち殺されてしまうことがよくある。そもそも突撃銃というのは連射すれば反動が強いし、まして走りながら乱射したのでは狙いが定まらず弾が飛び散りまくってしまうのである。一般的な戦争物FPSなどの銃が、いかに弾を当てやすいように作っているかがよく分かる。

ところがゲームをプレイしていると、どんなに反動の強い武器を使っていても、スナイパーのごとく敵の頭を射抜いてしまうプレイヤーがいることに気がつく。実はCounter Strikeでは、AK47だろうとM4A1だろうと、特定の条件下ではほぼ狙った場所に着弾させてしまうことができる。その条件とは「静止して撃ったときの初弾」である。このため対戦ではお互いが走っていてバッタリ出会ってしまったときは、素早く進行方向とは逆に移動して動きを止め、敵の頭を正確に撃って倒すという、一風変わったクイックドローのような勝負になることが多い。

つまり弾がなかなか当たらないとか、攻撃を受けるとすぐ死んでしまうとか、一見とても複雑で現実的に見える世界だが、その背後にはこのゲーム独自の法則がいくつもあり、それを理解していればランダム性などはほとんどなく、起きるべきことが起こるべくして起こるようにできている。最初はそれらが理解できないので振り回されてばかりだが、理解が深まるごとに弾は狙った場所に飛んでいくようになり、確実に敵を殺せるようになる。理解と努力は実力に直結し、上達を実感できる。これは対戦ゲームとしてとても重要な要素だ。Counter Strikeはとてもゲームらしいゲームである。


【射撃のカタルシス】

Counter Strikeで最も気持ちの良い瞬間の一つは、敵に射撃を当てている時にある。一つは単純に射撃時の感触が非常に優れているから。リアル系 FPSでこの迫力・爽快感を越えるものは、技術力が格段に進化した今でもほとんどない。次に弾を当てるのが難しいため、当てたときにはとても質の高い充実感が得られる。思うにこの快感がCounter Strikeの中毒性になっているのだろう。また一度死んだ者はそのゲーム中二度と復活できないので、相手を倒したときに得られる征服感が大きい。一般にスポーツ系と呼ばれるFPSは相手を殺しても点数を稼げるというだけで、最終的にスコアで上回らない限り勝ちにはならないのだが、このゲームでは相手を殺した瞬間に「勝ち」になるのだ。

難しいゆえに、当てたときの達成感は大きい 一度死んだらそのゲームでは二度と復活できない


【戦術的な内容】

Counter Strikeはテロリストとカウンター・テロリストに分かれてのチーム戦である。既に書いた通り攻撃を受けるとすぐ死ぬ上に復活できないので、単独行動をして多対一の状況を作り出すことは死を招く。1対3どころか1対2でも、どんなに実力差があっても正面から撃ち合ったら相手にミスがない限り負ける。また一つのゲームが終わると、全員特定の地点に密集するように復活する。よって必然的に集団行動を取るようになるのだが、このチームワークの面白さはシングルプレイゲームに付属するCOOP(協力プレイ)の面白さに通じるものがある。

特殊な装備を使用すれば、ゲーム中では様々な戦術を再現することができる。スナイパーライフルが見張っている場所にスモークグレネードで煙幕を張ってから、1人が突撃の合図をして雪崩れ込む。味方が引き付けるように戦っている隙に背後に回りこんで敵を一掃する。部屋に突入するときに数人が同時にクリアリングをして死角をカバーする…といったことが本当にできる。初対面同士でも、ゲームに慣れると自然とカバーするような動きができるようになってくる。ただっ広い空間をバニーホップで飛び回りながらロケジャンしているカオスなゲームとは確かに違う。

武器の差別化は非常に面白い要素である。ゲーム開始時に毎回金を払えば好きな武器や防具を購入できるシステムなのだが、性能が高い武器ほど高価になっている。また単純に強い武器と弱い武器に分かれるわけではなく、一撃必殺のショットガン、高火力で比較的安価だが扱いにくいAK47、全て高水準で扱いやすいが値段の高いM4A1という風に特徴づけされている。金は毎回決まった額が振り込まれるのではなく、負けるともらえる額が少ないので、後のラウンドも考慮して購入しなければならない。ただし武器バランスは完璧とはお世辞にも言えず、一部のポピュラーな武器以外は性能が低かったりコストパフォーマンスが悪くてあまり使えない。

学習するべきこと、覚えなければならないこともとても多い。特に重要なのが武器の扱いだ。リロード中に攻撃されるとひとたまりもないので、慣れるまではシングルプレイのリロード癖をなくすように習慣づけなければならない。またリロードという隙をなくすには、少ない弾でより大きな成果を発揮する必要があるので、敵の頭を撃ち抜く技術がより重要になる。またこのゲームではリロードをするよりかは、死体の傍に転がる武器に切り替えた方が早い。そういう細かいことを積み重ねていくと確実に腕が上がるように出来ている。

スモークを焚いてスナイパーを牽制し、敵陣に突入 協力しながら進んでいくことが勝つためには必須


【人を選ぶゲーム】

よく作りこまれた奥深いゲームであることは猿でも理解できるCounter Strikeだが、競技性の高いオンラインゲームの象徴のような作品なので、かなり人を選ぶゲームである。当たり前だが何人か集まってプレイしなければならないし、ゲーム中の相互干渉もとても多い。よって必然的に人間関係に巻き込まれることになる。私がこのゲームをプレイしなくなったのはこれが原因だった。阿呆の発言や馴れ合いは画面に表示されているだけで苦痛なのだ。パブリックサーバーで誤射されたくらいで不平不満を言い続け初心者を排斥するような人間は身内だけで集まって一生クラン戦でもしていろ馬鹿。

マルチプレイは人が多いほど良い、と語る者がいるがそれは完全な誤りだ。確かに少な過ぎるとプレイするのにも支障をきたすのである一定の人数は必要なのだが、逆に数が増え過ぎると質の低下を招く。実際このCounter Strikeのプレイヤーの質は全体的に低い(プレイしている本人も質が低ければ気にならないのかもしれない)。肥大化し過ぎたコミュニティは、もはやそれ自体が一つの欠点と言っても過言ではない。…この話、Starcraftでも書いた気がする。

また何の手助けもなしにこのゲームを開始した場合、しばらくの間は動く的にしかならないことは覚悟しなければならない。慣れるまでは射撃を当てるだけでもかなり難しい。恐らくプレイした人間の半数近くがこれを理由に止めてしまっているのではないだろうか。ゲームの性質上、マニュアルやゲーム内では学べないことを自分で調べないと勝つことはできない。ただこの欠点は、最近ではBOTの導入により大分軽減されている。

マップは出来が良いのか悪いのかよく分からない。少なくともde_dustのように明らかにバランスがおかしいマップも存在するし、全体的に人数が増えるほど守備側が封鎖可能になって有利になる傾向がある。そもそもマップが対称形になっていないし、それぞれのチームがやるべきこともマップごとに異なっているため、必ずどこかに不公平が生じている。競技として見るともっと改善するべきだと思うのだが、公平でない部分が楽しさを生んでいるのも事実なので、少し難しい問題だ。


【総評】

FPSゲーマーなら一度はプレイしてみる価値のではないかと思う。Counter Strikeは発表以来ずっとHalf-LifeのMODだったので、HLさえ持っていれば無料で導入できるというのが非常に大きな強みだったのだが、何だか最近はその辺が少しゴタゴタしているらしい。それと古いゲームではあるが、Steam版で多人数戦をするにはCPUは1GHzくらい必要になるのにも注意したい。現在はCS, CS:Condition Zero, CS:Sourceと3種類あるが、CSとCZはゲーム性は全く同じである。CZの方が人は少ないが、BOTが標準で付属しているので、初心者にはこちらの方がお勧めできる。


Counter-Strikeを購入 Amazon/GDEX
ゲームを快適に動かせるPCを探しているならG-Tuneあたりを参照



HOME

Counter Strike (C) 1999 Valve Corporation. All rights reserved.

Text Version 1.0
Copyright (C) GAME LIFE 2004-2007 All rights reserved.