Last update:2007.09.24 / First Edition: 2006.04.18
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●シングルは単なる駄作
ミッション数13とは本編の実に半分だが、マップに無印版のような練りこみはほとんど感じられず、やたら多い敵に包囲されてゴリ押しや忍耐で抜けるような場面が多くなっており、ストレスだけが溜まるバランスになっている。隠れるところがほとんどない場所で敵が固定銃座で狙ってきたり、戦車と爆撃機が執拗にプレイヤーを狙ってきたりと、無印版より迫力を出したかったのだろうが、全体的に攻略法の掴めないゴチャゴチャした戦闘になってしまっている。
確かに無印版にも敵に包囲される場面はいくつかあったが、あれにはそれぞれの場面に分かりやすい攻略法が隠されていて、ちゃんと頭を使えば回復薬なしでも切り抜けられるようにできていた。しかしこの拡張版のミッションでは、少なくとも多少探した程度では効果的な切り抜け方が分からず、少しリプレイしてもこれといった新しい発見はなかった。一見雑然としているように見えながらも、徹底的に練られたバランスで楽しませてくれた無印版とは比較にならない作りこみの浅さである。そのうちセーブとロードを繰り返して試行回数で突破するゲーム進行がたまらなく苦痛になってきたので、とうとう2周目を途中で投げ出してしまった。
とにかくこの拡張版シングルを担当したGray Matter Interactiveは不勉強すぎる。無印版の良さが全く反映されていない。彼らには拡張版を作らせる前に、MOH:AAとCoD無印を10周ほどプレイさせ、バランスのとれたShooterとは何かを分からせるべきだった。

●マルチは価値あり
無印版のマルチプレイはQuake系の純粋な撃ち合い対戦をWW2の環境で再現した作品という印象だったが、このUOではその性質を大きく変えている。戦場にはビークル(乗り物)が導入され、ルールにもチームワークを必要とするものが増えた。簡単に言えばBFシリーズを少しだけ模倣して、より戦略的なチームベースのゲームへとシフトさせた。
単にBFを真似ただけなら乗り物ゲーになってつまらなくなるところだが、導入されたビークルは戦車とジープのみ。さらにマップもBFに比べると狭めで、機動力を上げるために乗り物が必須というわけではなく、またマップ中に配置された建物に隠れて対戦車砲を撃ち込むことが可能なので、ビークルの比重は思ったほど高くはない。あると強いが歩兵にもやるべきことがいくらでもあるので、戦車は役割分担の一つという印象。開始時にどの兵種を選んでも、リスポーン地点に置かれている対戦車砲をサブウェポンとして持ち運べるのも戦車が圧倒的でない理由の一つ。機動力が高く3人乗りできるジープは貴重だが、移動時は目立ってしまい下手すると3人まとめてあの世行きになってしまうので、あえて徒歩で目立たない地形を歩き敵地に接近するのも立派な戦略である。
対戦ルールにはCTFやTDMもあるが、一番面白いのはBase Assaultという新ルール。お互いに3つのバンカーを持っており、それぞれのバンカーの外壁を戦車や対戦車砲で剥いでから、内部に爆弾を仕掛けて破壊していく。先に全てのバンカーを破壊された方が負け。バンカーの耐久力は回復しないので、前半は外壁を剥ぐための砲撃戦、後半は内部に爆弾を仕掛けるための歩兵戦へと変化していくのが楽しい。
問題があるとすれば階級制。フラグを稼ぐと階級が上がって初期装備がより充実していくという御馴染みのものだが、最高ランク(Platoon
Sergeant)まで昇格すると任意の地点を問答無用で爆撃できる権限が与えられるのでオーバーパワー過ぎる。爆撃範囲にいる人間は死ぬしかないのだ。相手がフラグを稼いでどんどんPlatoon
Sergeantになると、自陣付近は巻き上がる粉塵に塗れてもう訳が分からなくなる。こうなると元々勝っている側が、さらにその圧倒的な爆撃能力で差を開くという一方的な展開になってしまう。
CoDのマルチプレイは、純粋なDeathmatch系が主流の無印版、チーム戦が主流の拡張版と分かれており、それぞれに人が集まっているので好みに合わせて選択することができる。UOは拡張版で文字通りゲームを「拡張」した好例である。マルチプレイはCDレスで遊べるのも気が利いている。

●総評
シングルプレイはつまらなく、マルチプレイは面白い。買うつもりならばマルチプレイ専用のアドオンと割り切るべき。
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