The Dark Mod 1.06 批評 (Doom 3 Mod)
LGSの魂を継承した、次世代Thiefの決定版
Last Updated: 2011.06.22 / First Edition: 2009.10.20
目次
概要
ゲーム内容
LGS時代のThiefの純粋な後継作
リアルタイム影生成がもたらす進化
問題点―AIなどにやや難有り
総評―べた褒めせざるを得ない
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導入
ゲームプレイ動画
「The Dark Mod」は、あのLooking Glass Studios(以下LGS)が開発した名作ステルスゲーム、ThiefをDoom
3 Modとして蘇らせようという巨大プロジェクトである。
そもそもこのような非公式の次世代版Thiefが必要とされた理由は、2000年にLGSが解散してしまい、その後一部の開発者がIon Stormに移って開発されたThief: Deadly Shadows(以下DS)が、旧作ファンの目からはあまりにも不甲斐ない出来だったからなのだ。そのためThiefコミュニティの多くがThief:DSを見限り、9年間の長きにわたり、コミュニティは細々とThief 2のファンミッションを作り続けるしかなかった。
そのような状況を打破するべく生まれたThe Dark Modの開発には膨大な時間が費やされ、Doom 3発売直後の発表から5年が経ち、数多のDoom
3 Modが頓挫していく中、2009年10月18日についに1.0 Betaのリリースに漕ぎ着けたのである。その後も本作のアップデートは続けられており、現在ではv1.05までリリースされている。
Doom 3でThief 風の世界観・ゲームプレイを再現するMod
あくまで"Thief 風"であって、GarretやKeeperといった著作権に触れるものは登場しない
Mod + エディタのツールセットであり、コミュニティにファンミッションを製作してもらうことを目的としている
プレイヤーは盗賊となり、暗闇に隠れながら建物に侵入して、お宝を盗んで脱出する
プレイヤーは暗い場所にいるほどビジビリティ(可視度)が下がり、見つかりにくくなる
見つかっていない状態でBlackjack(棍棒)で敵を殴ると気絶させることが可能
通常戦闘は非常に不利で、武装した敵と戦うことは1対1でも厳しい
松明の火を消すWater Arrow、木の板にロープを打ちつけるRope Arrowなどユニークな道具が登場
Modとしては、
最初からユーザーがファンミッションを製作することを前提としている のが珍しい特徴と言えるだろう。そのためDark Modには最初から専用のDarkRadiantというエディタもリリースされているが、Dark Mod自体にはトレーニングミッションしか付属していない。しかしながらファンミッション制作のノウハウは
Wiki やフォーラムにまとめられており、日々新たなミッションが生み出され、
Mission Archives には既に大量の作品が投稿されている。
Thiefシリーズと比較していくと、ゲームプレイについては
基本的に旧Thiefを踏襲している。 特にアイテムに関してはWater ArrowやRope ArrowなどThiefそのまんまである。逆にDSで登場したDaggerやClimbing
Glovesは存在しないし、ミッションが終わるたびに毎回街へ買い物に戻ってローディング地獄なんてこともない。
足音、移動速度、敵の敏感さなどのステルス面のバランスは旧ThiefとDSの中間あたりのバランスに感じられ、移動がやや重くなると共に加速テクニックが消滅し、普通の床の上を走ると音で敵にバレてしまう。旧Thiefでは「警戒させる音」と「警戒されない音」がハッキリ分かれていて機械的だったのだが、Dark
Modでは音の与える影響と、それに対する敵の反応がかなりファジーで良い感じ。
Dark ModがThief 2より優れたプラットフォームになり得る点の1つは、id Tech 4を利用して作り直したことによってグラフィックスや物理演算処理は遥かに向上していることだろう。確かにDSも当時としてはグラフィックスがかなり綺麗だったが、全体的にヌメヌメしていて作り物臭さが出てしまったのが嫌だったし、処理が重い上にフレームレートが不安定であった。その点、id
Tech 4の少し乾いたような質感の方がリアリティが感じられて個人的に好みである。
またid Tech 4の大きな特徴である、
リアルタイムでの影生成 はまさにThiefに必要なもので、影を作り出し利用するゲーム性を大きく進化させ、遥かにリアリティを感じられるゲームプレイを実現させている。ただこれに関してはDSやSplinter
Cellなどで既に実現されていたことであり、今更衝撃を受けるようなものでもないかもしれない。
旧Thiefで物足りなかったことの1つは、ピッキングがボタンを押しているだけで完了してしまったことで、DSではSplinter Cellのようなミニゲームになった。しかしDark
Modでは「音を聞きながらロックの急所を探る」という方式に変更されている。
プレイヤーがピッキングを開始すると「カチャカチャ…」と鍵穴をいじくる音が聞こえるが、数秒経つとこの音がスッと消える瞬間があり、その瞬間にボタンを離すとロックが解除される仕組みになっている。タイミングを外すとやり直しで、解除が多段階になっている場合もある。このため、プレイヤーの力量に応じてピッキングにかかる時間が変わるようになっているが、難しいと感じる場合はオプションで自動解除にしたり、難易度を下げられる点が気が利いている。
戦闘に関してはかなりシビアになっていて、旧Thiefのように強引に敵を倒していくことは1対1でも困難である。敵の種類にもよるが、剣で攻撃してもなかなか死なない上にガードが硬く、Flash
Bombを当てて強引に気絶させることもできない。オマケに追尾能力が高いので、単純に走って逃げるだけだと追跡を振り切りにくい。これに関してはさらにシビアなステルスプレイを楽しめるとの見方もあるが、難易度が高過ぎて柔軟性に欠けているように感じた。例えば旧Thiefではどうしても難しい場面は戦闘で強行突破も可能だったが、Dark
Modではそれができない。
The Dark Modの感触を簡潔にまとめるなら「DSを超えるグラフィックスで旧Thiefのゲームプレイを再現したもの」となり、この方針こそ我々Thiefファンが次世代Thiefに望んでいたものと言える。
v1.05での追記:
かつて欠点としていた部分は大部分が改善され、プレイアビリティは大幅に向上している。特に以前は新しいFMをプレイするために毎回DLしてくるのが面倒だったが、現在ではゲーム内にミッションロードが組み込まれている。これを使えばゲーム内で新しいFMをDLし、インストールすることが可能であり、ゲームを中断せずに新しいFMを遊んでいくことが可能。
原文:
一方、The Dark Mod 1.01に存在する問題点は以下のような感じである。
NPCが倒れることによって、腰につけている鍵が隠れることがある(回収は可能)
NPCが地形に引っかかったり、オブジェクトがめり込んで激しくバウンドすることがある
NPCが挙動不審になる
ファンミッションを読み込ませるまでに手間がかかる
現在のバージョンでは衛兵が自分の持ち物を腰の背中側に装着しており、仰向けに倒れた場合は鍵が隠れてしまう。私は複数のミッションで、この隠れた鍵を探すためにかなりマップを走りまわされるハメになった。
AIは暗闇に隠れたプレイヤーの方へ真っ直ぐ探索にくるような不自然さがなくなったり、消えた蝋燭には再び火を灯したりと基本的には進化している。しかしv1.01ではバグで同じ場所をグルグル回りだしてしまったり、警戒時に壁の向こう側を調べようとしてスタックしたりといった問題もを抱えている。
1つのファンミッションを遊ぶには、ダウンロード -> インストール -> 再起動 -> ローディング、という手順を踏まなければならず、これがちょっと面倒くさい。特にファイルサイズの大きいファンミッションはかなりローディングに時間がかかる。恐らくMod故の制限だと思うが、将来的にランチャーから任意のファンミッションを起動できれば理想と思う。
あとバランス面でケチをつけるなら、敵がやや音に敏感で背後からの気絶がやり難く、3Fでちょっと音を立てたら1Fの敵が猛烈な勢いで調べにくるなど神経質過ぎる感じを受ける。
The Dark Modはリリース直後から順調にファンミッションを増やしていき、現在では既に並のアクションゲームを上回るほどのボリュームになっている。またThiefのマップを長年作り続けてきたマッパーたちの作品であるだけに、1つ1つのファンミッションのクオリティが高く、カスタムレベルにありがちな「玉石混交なので良作を発掘するまで時間がかかる」といったこともない。
The Dark Modはv1.06はもはや、ほとんどの点でThief 2を上回るファンミッション制作用プラットフォームとなっている。何年間もLGSの意志を受け継いだ次世代Thiefの登場を待ち望んでいたファンにとって、その完成度は感動的ですらある。Thiefの熱烈なファンも、今までThiefはプレイしたことがないがステルスゲームが好きな人も、迷わずこの傑作Modを遊び尽くすべきだ。
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The Dark Mod FM 紹介&攻略
Doom 3 v1.3.1のインストールフォルダにTDM Updatorをコピーしてアップデータを起動させる。結構時間がかかるが、全て含めるとかなり容量があるためである。
その後
好きなファンミッションをDL し、インストールフォルダ内のfmsフォルダにpk4ファイルを入れ、ゲーム内からミッションのインストールを行ってプレイ。v1.03からはゲーム内からでもFMをダウンロード可能になったので、いきなりゲームを起動させてもいい。Radeonで天地が逆さまになる場合はBloomをOFFにする。Radeonで発生する様々な不具合はCatalyst
AIを切ると大体解決する。
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