Diablo III オープンベータ 第一印象、スキルスロット制はくじ引きからの解放

2012年4月23日

『Diablo II』を現代技術で二度三度

『Diablo III』のオープンベータに参加してきた。オープンベータは最序盤のボス戦までで、時間にするとソロで2時間程度、パーティーを組んでいれば1時間未満で終わる程度かもしれない。クラスは全5クラスを使用することができ、最序盤のフィーリングとしてはほぼ製品版と同等のものになっているだろうと予想される。

まず大雑把な感想としては、これは間違いなく『Diablo II』の血を受け継いだ続編と言っていい。アクション性が高かった初代『Diablo』ではなく、ハック&スラッシュに特化した『Diablo II』の後継作。

ベースとなるシステムやプレイフィールなどは、驚くほど2000年の『Diablo II』に似ている。Blizzardの仕事を軽んじるわけではないが、パッと見、グラフィックが美しくなった『Diablo II』に見えるだろう。つまり本作もまた、ダークで無慈悲な世界の中で、オンラインの仲間たちと共に延々とトレハンに興じ、キャラクターたちを際限なく強化することに喜びを見い出すRPGである。

そういうわけで、恐らく前作が楽しめた人は本作も存分に楽しめるだろうし、逆に前作やそのクローンが楽しめなかった人はこの続編もアウトである。私はハック&スラッシュというのはMMORPGと同様、かなり好き嫌いが分かれるジャンルだと思っている。基本的に作業が単調だからだ。

そんな私は、前作は難易度Nightmareの中盤までしか保たなかったクチであり、製品版は買う予定なものの正直どこまで楽しめるか…と、早くも限界を感じてしまっている。情熱的な文章を期待していた人には悪いが、私はハック&スラッシュと噛み合わないのだ。できれば製品版は、そんな私でも最高難易度まで遊べる内容だといいのだが。

 

スキルスロットによって、コスパの悪いくじ引きから解放された

ところで本作への意見として、簡易化されたスキルシステムを低く評価する向きがあるのだが、私の印象は全く逆。よくぞこのシステムにしてくれたと思う。この大胆なシステム変更は『Diablo II』にあった大きな問題を解決している。

前作はスキルがツリー構造になっており、通常のRPGと同じく「後戻りできない育成システム」であった。つまりあるビルドに特化したキャラは、得意分野以外のことがまるで苦手で、それは生涯続く(最近のパッチで一応振り直し可能になったが)。

一方で『Diablo III』のスキルは自動取得&いつでもスワップ可能であり、レベル上昇時のステータスの上がり方も固定。つまりあるクラスを誰が育てても能力的には同一となり、あとはスキルとスキルに付属する特性(Rune)、装備などを“着せ替えて”その場その場に応じて最適なビルドを作り出す。

前作の方が一見「プレイヤーの育て方次第でキャラが変化する奥深いシステム」に見えるのだが、実はこれは「膨大な時間を費やすくじ引き」に近い。選んだツリーが外れだった場合はまた育て直さないとまともな戦力にならないし、育成中は強力なビルドでもパッチで修正されて中途半端キャラに成り下がる、ということが往々にしてある。このシリーズはあくまでマルチプレイ中心のMORPGなので、弱ビルドはただの足手まといである。

こうした視点に立った上で『Diablo III』のスキルシステムを見てみると、至極妥当と感じる。前作の反省点を踏まえた上で、当然の変更と言っていいのではないか。ヘビープレイヤーを除いて、ほとんどの人にハズレくじを引かされたキャラを育て直す気力はない。なによりこのスキルスロット制は、パーティープレイを劇的に多様化させるだろう。

 

オープンベータ総評

ベータを触った感じをまとめると「現代のセンスを採り入れた『Diablo II』」という感じ。ここでいう「現代のセンス」とは「ストレスや余計な部分を最小限まで削って軽量化し、なるべく面白い部分だけを体験させる」こと。

だからゲームはストレスなく、非常にサクサクと進む。ガイダンスやマーカーに抜かりはないし、ゴールドは上を歩くだけで自動で回収できる。ダンジョンの奥深くまで進めばワープポイントがあり、最奥まで進んだらさっさと地上へ帰還できる。個別ドロップや旗によるワープなど、マルチプレイも揉めることがなく心理的負担が少ない。

とにかく「敵を倒しまくってアイテムを集める」という、本作で最も旨味のある部分だけを強調し、逆にそれ以外の余計な脂肪は最小限まで削り落としている印象を受ける。

そんなわけで最初に書いたように、トレハン重視のゲームとしてはより洗練されていると思う。序章しか触れていないが、この時点での評価では『Diablo II』より面白い。ただしその面白さは、一部のファンが期待しているかもしれない(どれだけいるんだ?)高いアクション性を持った初代『Diablo』のものとは異なる。

 



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