Kingdoms of Amalur: Reckoning 第一印象、確かにARPGとしてはアクション性が高い

2012年2月6日

要約:広さを感じれないオープンワールド、基本RPGにしてはアクションゲームとしての素養がある
プレイ環境:PC デモ英語版 (2012年2月7日にPC/Xbox360/PS3で発売予定)
デモ仕様:チュートリアルダンジョン + 外界に出てから45分間の時間制限 + エリア制限。セーブ不可だが無限にその場復活可能。

完全に開かれた世界ではない

TESシリーズの元リードデザイナーが製作に参加したり、プロジェクトを買い上げた会社が元大リーガー選手の立ち上げた38 Studiosだったりと、やたら話題が先行している感のあるオープンワールド型ARPG。だがその内容は、その話題性が醸しだすほどの壮大なスケール感を纏っているわけではない――良い悪いは別として。

まず制作陣も含めよくTESが引き合いに出されるのだが、このゲームは一般的に想像されるオープンワールドと違い「クローズドな空間を“管となる部分”で接続し、そこの移動を自由にする」という形で行動の自由を約束している。これはワールドマップを開けば一目瞭然である。

よってTESのように「いきなり見知らぬ土地も放り出され、その広大さに圧倒され、まず何をすればいいかすら解からない」という感じは受けない。あちらは始まってすぐに360度どこへでも進めるという感じだが『Kingdoms of Amalur: Reckoning』では広大なドームの中をうろつくという感じで、従来のシーケンシャルなRPGとの中間のような印象を受ける。

“広さ”を感じられない理由としては他にもジャンプの不在が挙げられる。このゲームはジャンプがないために、強引に川を渡ったり山から飛び降りることができない。製作者が設定した足場の上しか移動できない。そういう点でも従来の一般的なRPGに近い。

このゲームはオープンワールド型なのにデモ版を出していて珍しいと思ったのだが、このようにクローズドとオープンの中間にある作品なのでデモでのプレイヤーの移動制限が可能になっている。

 

ARPGとしてはまともなアクションになっている

ではこのゲームはオープンワールドの皮を被った古いRPGなのかと言えば、そうでもない。このゲームで最も期待できる箇所は、ARPGというジャンル名通りの高いアクション性である。

アクションの内容としては『Darksiders』や『Alice: Madness Returns』なんかの戦闘を多少トロくした感じ。基本となるアクションは近接攻撃、魔法、ローリング、ブロッキング(シールド)で、眼前の敵にボタン連打やタメ攻撃によるコンボを当てつつ、周囲の敵の動きを感知したら素早く防御・回避動作でダメージを避けるというベーシックな攻防が繰り広げられる。コンボの種類はスキル取得によって増えていき、新しいムーブを学んでいく楽しみがある。この辺もアクションゲームっぽい。

多少トロいと表現したのはローリング後にしっかり硬直が設定されているからで、動作のキャンセルもそこまで自由にはできない。防御手段としてはブロッキングの方が安定的に見える。こちらは全方位防御且つ、通常攻撃からは削りダメージを受けないという優れた性能。よって崩し手段を持たない敵に対してはブロッキングがかなり安定するようである。逆にトロールのようなボス敵はスーパーアーマーを持っているので、敵のモーションを見ながらしっかり回避することが必要。

予想に反し屋外でのMob戦では“主人公 vs. 狼5匹”とか集団との戦いが多いのだが、NPCは集団だとちゃんとグループとして襲ってくるらしく、時代劇の殺陣みたいに律儀に一匹ずつ攻撃を仕掛けてくる。よってノックバックはキツイが『The Witcher 2』みたいに「一発食らったらノックバック地獄で一方的にリンチされて死ぬ」ということはない。

 

 

このようにその辺のB級アクションゲームくらいのアクション性は備えており、それはRPGに付属するものとしては十分というか、むしろ高水準な部類に入ると思う。ただ懸念材料はゲームバランスである。デモ版だからかもしれないが最初からヌル目なバランスで、もし製品版がゲーム進行と共にPC側の強さがインフレしてくるようなバランスだと、どんなに高いアクション性を備えていても結局ゴリ押しで済むのではないかという懸念がある。

このゲームはオープンワールド的な世界観の満喫よりかは、戦闘と成長にこそ面白味がある感じで戦闘機会も多いため『Two Worlds』のようなハック&スラッシュ的な面白さを目指した方がいいと思う。まあいいと思うと言っても、もう作品自体はマスターアップしているわけだが、ゲーム性としてはそちらが向いていると思う。

ニュースから期待されるほどの「大作感」は漂わず、それなりの会社が作った中予算のRPGという印象だが、デモ内容にはポテンシャルを感じるので、デモ外の領域でどのようなさじ加減になっているかを期待したい。

 



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