Zinioで海外のデジタルゲーム雑誌を購入する

2011年11月9日

日本で海外雑誌を読むならデジタル版

Blogの方でも少し前に紹介したのだが、ここでも改めて紹介しておきたい。

日本で洋ゲーをやる人でも、海外のゲーム誌を読む人はほとんどいないのが実情ではないかと思う。その理由は、まあほとんどは言語の壁かもしれないが、それ以外にも取扱店がほとんどない、日本から買うと高い、などクリティカルないくつかの問題が発生していたのが大きいと思う。

しかしながら海外のゲーム雑誌(と書くと範囲が大雑把すぎるのだが、全体的な傾向として)にはいくつかの美点がある。日本のゲーム雑誌が発売情報や攻略情報を伝える「情報誌」としてのカラーが濃いのに対し、海外のゲーム雑誌は「批評誌」的なものが多く、コアゲーマーにとっても読む価値のある記事が比較的多い。またカタログ的なゴチャゴチャしたデザインの日本のゲーム誌に比べ、欧米の雑誌はデザインセンスが全く違い、大人の読み物としても十分な品質を持っている。

インターネットでほとんどの情報が手に入る今の時代になっても、雑誌にはそこにしかないインタビューや特集が掲載されるため、資料としての価値を保っている。そして電子書籍化が進むことにより、我々日本人でもこれらの雑誌を手軽に、安く入手できる時代になっているのである。

 

紙メディアとして輸入雑誌を購入する際の問題点

  • 輸送費がかかるので値段が数倍になる
    海外のゲーム雑誌は1,500~2,000円くらいで年間定期購読できるものが多いが、それは国内の話で、インターナショナル に購入しようとすると10,000円くらいはかかってしまう。これでは単号を買っていくのと似たようなものだ。
  • 到着が地獄のように遅れる
    他国のものを海を超えて定期購読すると、場合によっては1ヶ月くらい平気で遅れるし、到着時期も不安定になる。ようやく届いたと思ったら、既に次のナンバーが出ていたなんてこともある。雑誌の性質上、情報鮮度の低下は痛い。

デジタル雑誌は、これらの問題に対するストレートな解決策である。デジタル雑誌としての定期購読なら、物理メディアが手に入らない代わり、ブツが一瞬で届く。せいぜいDL時間が数分かかる程度で、待ち遠しいならその間にカップ麺でも作っていればいい。

また輸送費が不要なので、当然、本国の人間と同じくらいのコストで雑誌を手に入れることができる。実際には日本のアカウントで購入すると、諸事情により純粋にドルで買った時より割高になるのだが、それでも輸送費を払うよりは遥かに安い。それと後述するが、Zinioで買った雑誌はスマートフォンなどでも読めるので、全ての雑誌をデータとしてDLし、いつでもどこでも読めるという利点がある。

一方で「読みやすさ」という点に関しては、残念ながら未だに紙媒体に大きく劣ると言わざるを得ない。電子書籍用の端末があれば環境は良くなると思うが、この点に関してはある程度諦めるしかない。

 

Zinioを利用する

私が今年の夏頃からデジタル雑誌の購入に利用しているのは、デジタル雑誌の配信サイトとして有名なZinioである。ここは2010年末から日本でもサービスを開始している。

Zinioはグローバルに販売を行なっているサイトなので世界各国の雑誌が揃っており、さらに日本人向けにもサービス展開しているため非常に扱いやすいのが最大の長所と言える。普通にネットショッピングするのと全く同じ感覚で海外のゲーム雑誌を購入することができる。表示も円表示されているので値段が分かりやすくて便利。

本当は本国の値段の方が安いのだが、日本から購入する場合は原則として日本価格で購入する必要がある。それでも単号で315円、年間定期購読で1,500~3,100円程度なので納得できる範囲だろう。

Zinioの特徴の1つとして、独自のDRMによって雑誌を1度購入すると対応した全ての端末で利用できるようになる。雑誌によってどの端末で読み込めるかは異なり、ゲーム雑誌が大体対応しているのはAdobe Air, Android, iOSなどである。よって例えばPC上で読んだ雑誌の続きを、通勤中にスマートフォンで読む、といったことが可能となる。

ゲーム雑誌をPCで読む時は主に専用のZinio Readerを利用することになるが、このZinio Readerの性能は現時点での”4″ではあまりよろしくない。標準的な24インチの液晶モニターで読もうとすると、全体表示ではどうしても文字が潰れ気味になってしまうので拡大して読むのがメインとなる。が、この拡大しながら読むときの操作性があまり快適でないのだ。全体をスムースにスクロールさせながらページをめくっていくことができず、つっかえつっかえの操作になる。

スマートフォンで読む際も拡大して読むのは面倒なのだが、雑誌によってはプレーンテキストとしても雑誌を読み込めるようになっているため、単に文章を読みたいだけならこちらの方が便利である。ただしプレーンテキスト版は用意していない雑誌もあり、また端末によっても読み込めないものがあるかもしれない。私が確認したのはAndroid版のZinio Readerである。

ファーストステップ

取りあえずZinioを試してみたい、という人は、まずフリーで読める雑誌を読み込んでみたり、ウェブ上での立ち読み機能を利用してみるといいだろう。Zinioは立ち読み機能が充実しており、雑誌の気になった数ページを拡大して普通に読んでみることができる。その上でまず単号で好きな雑誌を購入し、これからも読み続けたいと思うなら定期購読するのがいいと思う。

具体的にどのゲーム雑誌が良いか、ということに関しては好みというのもがあるので一概に言えないが、PCゲーマー向けにいくつか代表的なものをピックアップしてみよう。

  • EDGE
    PCゲーム/コンソールの両方を扱う雑誌。全体的に落ち着いたデザインで、ゲームを文化として扱っており大人向けの雑誌と言える。レビュー/プレビューだけでなく、インディーズゲームまでカバーした幅広い範囲のインタビュー、スタジオ特集、対談などが掲載されており資料的価値も高い。評価は辛めで割と正直に書く印象。ちなみに紙媒体での雑誌の作りは一番豪華で、紙質が非常に良く読みやすい(2011年7月号でリニューアルし、今の形になった)。
  • PC Gamer UK
    PCゲーム専門誌。内容的にはレビュー/プレビューを中心として、それ以外にもインタビューやコラム・特集を掲載するなど、バランスの良い作りと言える。雑誌の後半にはPCゲーム専門誌らしく注目に値するModやアップデートされたゲームのフォロー、レトロゲーム特集などもある。ただ満遍なく色々扱っている分、密度はそれほどでもなく、ウェブで情報が手に入る今の時代にはやや物足りないかもしれない。
  • The Indie Game Magazine
    その名の通りインディーズゲームに特化した雑誌。マイナーなこのジャンルにフォーカスし、気合の入ったインタビューやレビューを掲載する貴重な雑誌と言える。しかしながらページ数があまりにも少なく同人誌並なので、コストパフォーマンスは極めて悪い。インディーズゲームを相当好きな人なら買ってもいいかも、という内容。
  • PC Format
    ゲーマー向けのPCハードウェア情報を中心に構成された雑誌で、少しだけPCゲーム情報も掲載されている。PC Gamerと同じくFuture Publishingによる出版で、掲載されているレビューもまんまPC Gamerの転載だったりすることもあるので、ゲーム情報だけが目的なら別の雑誌を買ったほうが良い。


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