Thief: The Dark Project 作品解説

Last Updated:2007.07.11
批評/攻略


【基本情報】

ゲームタイトル:
Thief: The Dark Project
(シーフ: ザ・ダーク・プロジェクト)

プラットフォーム:PC (Windows)
ジャンル:Action Adventure
発売日:1998.11.30
製作:Looking Glass Studios
販売:Eidos Interactive
ゲームエンジン:Dark Engine

メディア:CD-ROM
体験版:シングルデモあり


●ストーリー

少年時代のGarretは、家族も家もない孤児だった。彼は生き延びるためにスリをして生活していたが、ある時、不思議な雰囲気を持つローブを纏った男から財布を盗もうとした際に捕まってしまう。Garretは街の警備を取り仕切るHammeratesに引き渡されることを覚悟したが、謎の男の正体は"Keeper"と呼ばれる集団の1人で、気配を断っていた彼から盗みを働こうとしたGarretを高く評価する。それから身寄りのなかったGarretはKeeperに引き取られ、彼もKeeperとなるための隠密行動の訓練を受けるのだった。しかし成長し大人になったGarretは、Keeperから抜け出してその能力を自分自身の生活のために使うようになる。


●概要

Thief: The Dark Project(TDP, T1あるいはGold版を含めてTGと略される)は、1人称視点によるスニークアクションゲームである。開発者たちはこれをFirst Person Shooterに準えてFirst Person Sneakerと呼んでいる。開発にはDoug Churchを始めとするLGSの主要なメンバーの名が連ねられているが、よく話に出てくるWarren Spectorはこの初代Thiefには深く関与していないようである。ゲームエンジンにはThiefのために作られたLGS独自のDark Engineを使用。これは続編のThief 2と、Irrational Gamesとの共同開発となったSystem Shock 2で採用されているが、他社の作品で使われたという話は聞かない。初代Thiefには追加ミッション及びいくつかの新要素、細かい修正を含んだGold版が発売されている。



●ゲームの流れ

Thiefでは基本的に、ある屋敷(ダンジョン)に潜入し目的を達成して戻ってくるまでを1ミッションとして構成している。これが無印版は12ミッション、Gold版は15ミッション用意されている。プレイヤーは開始前に、直前のミッションで集めた金銭を使って任意のアイテムを購入することができる。その他、簡単なブリーフィングが行われたり地図も手渡されるが、地図は大抵の場合大雑把で全体像を把握することは困難になっている。

主人公のGarretは戦士ではなくあくまで盗賊なので、基本能力が低く正面から戦闘を繰り返すとすぐに体力が尽きてしまうバランスになっている(プレイヤーの技量次第では圧倒することも可能)。その代わりに敵の視界はやや短めに設定されており、さらにGarretは「暗闇に潜む能力」を駆使して隠れることができる。その他にも騒音を立てる矢や棍棒といった潜入に便利なガジェット類が用意されており、これらを最大限利用して敵に気づかれることなく財宝を掻き集めるのがThiefの基本である。

難易度はNormal, Hard, Expertの3段階から選択することができ、ミッションの開始時点ならいつでも変更可能。Thiefにおける難易度設定は少々特殊なものになっており、難易度を高くすると体力が減少してしまう他にもゲームの目的自体に追加項目が現れる。例えばNormalではただ目標の額を盗むだけだったものが、Expertでは隠された宝の入手、殺人禁止などの制限が課されたりする。さらに難易度によって敵配置やアイテム配置が微妙に変わってくるので一筋縄ではいかない。


●Visibility Gem (忍びの宝石)

画面中央下に表示される宝石はGarretがどれだけ闇に溶け込んでいるかを表すインジケーターで、暗闇の中にいるとその深さに応じて宝石が暗くなる。逆に明るい街灯の下にいたり、剣を持って動き回っていると宝石は明るく輝き、敵に見つかりやすい状態であることを示す。宝石が最大まで暗くなっているとき、敵はGarretの鼻先を通過したとしても気づかないが、明るい場所では遠距離からでもただちに剣を構えて攻撃してくる。


●AIの特徴

ThiefのAI

  • Garretの存在に気づいても姿が見えない場合、警戒状態に移行する
  • 音の大きさによってGarretに勘付いたり、気にしなかったりする
  • 死体を認識でき、発見すると警戒状態に入る
  • 衛兵同士が接触した状態でのみ情報が伝達される
  • 体力が低くなると怯えて逃走を始める
  • 一定時間Garretを見失うと、あらゆる状態を解いて巡回モードに戻る

同時代の平均的なAI

  • 大きな音を立てたりすると周囲の敵が一斉に集まって攻撃してくる
  • 誰かが戦闘状態に入ると同一エリアの敵が一斉に戦闘態勢になる
  • 死体に気づかない、無視する
  • 死ぬまで戦い続ける


●殺人のペナルティ

  • そもそもExpertでは人を殺すことができない(ゲームオーバーになる)
  • Hardでは武装した敵のみ殺すことができる
  • 敵の数が多い上に強いので、どうしても苦戦してしまう
  • 殺してしまうと断末魔の叫びによって大きな音が発生する
  • 殺すとその場に血痕が残ってしまう(Water Arrowで消せる)

例外として人以外の生物はどの難易度でも殺すことが許可されている。


●武器

Sword
敵を殺すための武器。持つと動きが鈍る上に見つかりやすくなる。
Blackjack
棍棒。音を立てずに敵を永久に気絶させることができる。ただし気づかれていると効果がない。
Broadhead Arrow
通常の矢。敵を遠距離から殺傷させることができる。
Water Arrow
先端に水がついており、松明の火を消すことができる魔法の矢。
Fire Arrow
触れると爆発を起こして大ダメージを与える魔法の矢。松明に火を灯すこともできる。
Moss Arrow
地面に苔の塊を撒き散らして絨毯にし、足音を消せる魔法の矢。
Gas Arrow
命中した先で睡眠ガスを撒き散らし、敵を気絶させる魔法の矢。
Rope Arrow
矢の後ろにロープが備えてあり、矢が命中した場所からロープを垂らしてくれる盗賊必携の矢。
Noisemaker Arrow
命中した先で騒音を撒き散らし、敵の注意を引き付ける魔法の矢。


●敵キャラクター

Guard
金持ちたちの屋敷を守護する衛兵。剣を持った者や弓矢を装備したものなど、様々な種類が存在する。
Hammer
金槌のシンボルを持つ宗教団体のメンバー。街の警備でもある。神官は魔法を使う。
Zombie
死して尚徘徊する亡者たち。通常の攻撃で滅ぼしてもすぐ復活してしまうので、特別な手段でないと倒せない。
Apparition
Hammerの神官が幽霊になったもの。魔法で髑髏を飛ばして攻撃してくる。
Haunt
Hammerの衛兵が亡霊化したもの。通常攻撃で倒せるが、移動が恐ろしく速い。
Burrick
巨大なトカゲの姿をした生物。毒ガスを吐いてくるが、意外と臆病な面もある。
Spider
巨大化した凶暴な蜘蛛。強力な糸でGarretを捕獲する亜種も存在する。
Frog
非常に小さいが、触れるか攻撃すると自爆する。
Fire Elemental
Lost Cityを徘徊する火の玉。周囲を照らしながら火炎弾を撃ってくるが、水で蒸発する。
Crayman
Trickstarに仕えるカニのような形をしたモンスター。屈強。
Apebeast
猿と人間を掛け合わせた醜悪なモンスター。素早い動きで翻弄してくる。
Bugbeast
体から大量の蝿を出して攻撃してくる蝿人間。
Fire Beast
Gold版で追加された全身が燃えている不気味な敵。不死身。
Mage
Gold版で追加された魔法使い。追尾機能を持つ魔法を放ってくる。


●レベル構成

  1. Lord Bafford's Manor
  2. Break from Cragscleft Prison
  3. Down in the Bonehoard
  4. Assassins
  5. Thieve's Guild (Gold専用)
  6. The Sword
  7. The Haunted Cathedral
  8. The Mages Tower (Gold専用)
  9. The Lost City
  10. Song of the Caverns (Gold専用)
  11. Undercover
  12. Return to the Cathedral
  13. Escape !
  14. Strange Bedfellows
  15. Into the Maw of Chaos

Thiefの話は大きく3つに分かれている。1-5章は盗賊Garretとしての日常を描いた純粋な泥棒ミッションだが、6-12章では風変わりな大金持ちConstantineの依頼を達成するために奔走し、13-15章は復活したTrickstarを滅ぼすために力を結集し、混沌の空間へと向かうことになる。この作り方によってストーリーや雰囲気がメリハリのあるものになっていると言える。ちなみにLost CityやMaw of Chaosなどは続編の2にも登場する。



●Gold版

初代ThiefにはGold版が存在する。これは拡張パックではなく、Thief本体のバージョンアップ版が単品で販売されているものである。そのため拡張された内容のみを含むパッケージはなく、オリジナルのThiefをGold相当にアップグレードすることも不可能である。主な追加内容は次の通り。

  • 3つの新ミッションを追加
  • 何種類かの追加敵キャラクター
  • いくつかのマップのテクスチャを張り替え
  • 効果音の追加
  • デスクトップテーマ、DromED、Thief2のメイキングが付属


●動作環境

必要動作環境 推奨動作環境
OS Windows 95/98 -
CPU Pentium 200 MHz Pentium2 233 MHz
RAM 32 MB 64 MB
VRAM 4 MB 8 MB
HDD 250 MB 850 MB

3D APIにはDirect3Dを使用する。現在のマシンでも動作自体は可能なのだが何らかのエラーが発生する可能性が高く、それらはドライバや設定の変更で回避できる可能性が高い。詳しくはThiefを最近のPCで動作させる方法に書いておいたので参照してもらいたい。


●入手状況

まずThief自体の入手は容易。現在はSoldout SoftwareからThief:TDP, T1&T2のセットで廉価版として販売されており、特にT1&T2のセット版は日本でもよく見かける。それとかつてはEIDOSの日本法人から日本語マニュアル版が出たり、メディアカイトからThief: Goldの廉価版が販売されていたので、中古市場でもたまに見かけることもある。ただ権利関係に問題があるのか、評価が良くなかっただけなのかは分からないが、Gold版は現在中古でないと入手できないようである。再販されているのはいずれも無印(TDP)。ちなみにGold版日本語マニュアルには、後半のヒントが1ミッションずつズレている、Trickstarを詐欺師と直訳など情けないミスがある。


●取り扱っている通販店

Amazon.co.jp
Ensof Limited
I Feel Groovy
メッセサンオーカオス館



批評/攻略


Thief: The Dark Project and Looking Glass Logo are trademarks of Looking Glass Studios.(C)1997-1998 Looking Glass Studios. (C)1998 Eidos. All Rights Reserved.

Copyright© GAME LIFE 2004-2007 All rights reserved.

ニュースヘッドライン
スポンサードリンク