Quake 作品解説

Last Update: 2007.10.29 / First Edition: 2007.04.25
批評/改造/HOME

【基本情報】

ゲームタイトル:
Quake (クエイク)

プラットフォーム:PC,MAC,Amiga,N64,Mobile etc..
ジャンル:First Person Shooter
発売日:1996.6.22 (Shareware) / 1996.7.22 (Full Version)
製作:id Software
販売:Activision
ゲームエンジン:Quake Engine

メディア:CD-ROM, Download
体験版:Shareware



●ストーリー

未来世界で政府が研究していたテレポート技術"Slipgate"は偶発的に異界のモンスターを地球に呼び寄せてしまい、人類は大きな打撃を受けていた。あなたは名もない一人の兵士として、このSlipgateを利用して逆にモンスターたちの世界を攻め、敵の長であるコードネーム"Quake"を撃ち滅ぼさなければならない。


●開発経緯

Quakeは元々オンラインRPGを目指して作られていたゲームで、当初はその世界を旅する主人公の名前がQuakeだったため、このタイトルがつけられた(この名前はidのプログラマーがD&Dで育て上げてきたキャラの名前でもある)。ゲーム内容もファンタジーの世界観でレベルという概念が存在するなど、完成版とはかけ離れたものであったという。

しかし世界観そのものはすぐに中世のゴシックホラー調のものに変更になる。さらに開発陣は製作を進めていくうちに、ファンタジー世界の地味な武器は今までの作品に比べインパクトが薄いのではないかと考え、またデザイン作りに関しても難航したため、話し合いの末にこれまで通り近未来社会を舞台にすることに決定されたのだった。ただしこれまで作り上げてきたものを全て破棄してしまうわけにはいかなかったため、中世の戦場はそのまま残され、「近未来の武器が登場するが、戦いの場は中世」という奇妙な世界観が誕生することになる。そのため彼らはこの世界観を説明するためのストーリーを後付けし、辻褄を合わせなければならなかった。

ゲームはシングルよりもマルチプレイバージョンが先に完成され、id社内では開発者自身がその「テストプレイ」に夢中だったという(仕事をサボるRomeroたちにいらついたCarmackがFrag Limitを設定し、ゲームをやめさようとした逸話があるほど)。当事の彼らの熱中振りを表している写真が、今もRomero自身のサイトで公開されている。

idの社内ではゲームデザインに関する意見の対立も起きていた。不満を唱えていた筆頭はJohn Romeroで、彼は当初の予定のようなファンタジーものを作りたがっていたのである。Quakeが完成した後、Romeroは何人かの仲間を連れてidを退社し、自身の目指すゲームを作るための会社Ion Stormを立ち上げて"Daikatana"の製作を始めることになる。


●ゲーム内容

Quakeはid SoftwareがDOOMシリーズに続いて放った完全3DのFPSゲームである。プレイヤーキャラクターの設定な特にないが、後にQuake3で"Ranger"として登場するスキンがこれにあたるとされる。時代設定は未来社会なのだが、移動先の空間が中世的に作られているため、未来の武器と中世の世界がミックスされた世界観となっている。また敵キャラクターの案には、一部H.P. Lovecraftの描いたクトゥルフ神話のものを用いている。

プレイヤーは最初にEasy, Normal, Hardの3種類の難易度を選択することができるが、隠されたNightmareという最高難易度も存在する。難易度選択が終わると各異世界への入口に立たされ、4つのエピソードを好きな順に攻略していくことができる。それぞれのエピソードは隠しレベルを含み7レベル前後で構成されており、クリアすると最初の選択画面に自動で戻ってくる。プレイヤーの最終的な目標は、全ての異世界にある"Rune"を集めて"Quake"のいる空間への扉を開き、それを倒すことである。

ゲームの最大の特徴は、DOOMにはなかった本当の意味での高さの概念と、ほぼ全てのものが3D描画されるようになった立体的なゲーム世界である。DOOMでは見た目に高低差があっても通路が立体的に交差しているような場所がなく、あくまで平面に過ぎなかったが、本当の立体構造が可能となった。武器や敵キャラクターも完全に一新され、雰囲気もSFからゴシックホラーへと変化した。Quad Damageといった特殊なボーナスアイテムも登場する。またインターネットによるマルチプレイを可能とし、オンラインゲームブームの火付け役となったことでも知られる。

Quakeはその後一大シリーズとなったが、実は初代Quakeの本当の意味での続編というのは未だに存在しない。Quake2は名前の上では続編だが、本来は全く別のタイトルとして製作されていたものであり、世界観なども全く異なっている。そしてその後シリーズは2作目の世界観を基に作られている。そのため事実上、Quakeはid作品の中でも珍しい独立した作品となっている。


Death Knightとの戦い


●初代Quakeの歴史

- QTest
1996年2月24日に出たマルチプレイ専用のデモ版。3つのマルチプレイマップを含みシングルプレイはできなかったが、実はプログラム上にはモンスターなどが存在したため、それらをマルチプレイマップに出現して遊んでいたハッカーも存在した。

- Shareware & Full Version
1996年6月22日に先にシェアウェアバージョンのQuakeがリリースされたが、この時はまだ最初のエピソードしか遊ぶことができなかった。一ヵ月後にフルバージョンがリリースされ、登録したユーザーは残りの3エピソードをアンロックすることができた。

- VQuake
QuakeをRenditionのチップセットであるVerite 1000に最適化したモードで、Speedy3DというAPIで動作する(これは現在では完全に廃れてしまっている)。16bit Color, Bilinear filtering, Anti-aliasingなどが特徴。

- Quakeworld
Quakeのオンラインプレイをより快適にするためのプログラム。Client-side predictionという有名な技術を用いており、これは文字通りクライアント側でその後の動きを予測することにより、サーバーからの応答を待たずにゲームを進めることができるというものである。このため従来のように一々応答を待つ必要がなくなり対戦はより快適になったが、実際の対戦ではクライアント側とサーバー側での情報のズレが発生してしまうという問題点もある。

- GLQuake
QuakeをOpenGLにて動作させるモード。これは当事主に3dfx Voodoo Graphicsのために作られたモードで、OpenGLを利用することによるTrilinear filteringなどを特徴としていたが、いくつかの面ではVQuakeに劣っていた。しかしながらハードウェア・アクセラレーションによる高いfpsを実現し、多くのVoodooファンを生み出すことになる。現在ではこのGLQuakeにより初代Quakeを動作させることが最もポピュラーになっている。

- WinQuake
元々はDOS用のゲームであった初代QuakeをWindows環境で動作できるようにするもの。これによって95だけでなくNTでも問題なく動作するようになった。またDirectDrawなどの機能を使うことによってパフォーマンスも向上させている。


●武器

他のid作品とは武器のラインナップがやや異なっている。Double Barreled Shotgunは"Super Shotgun"、Perforatorは"Super Nailgun"と表記されていることもある。Thunderboltという武器は名称こそ違うが、後の作品のLightning Gunそのものである。シリーズとしては唯一BFG10Kのような、スプラッシュダメージを与える「最終兵器」が登場しない。

Axe 弾数無限の近距離武器。弾が豊富にあるので滅多に使う機会はない。初期装備。
Shotgun 比較的短い間隔で撃てるショットガン。初期装備。
Double Barreled Shotgun 2発の弾を一度に使って攻撃するショットガン。やや反動が大きい。
Nailgun 釘を高速で撃ち出すマシンガン。連続で当て続けると敵の行動を封じることができる。
Perforator Nailgunと同じ弾をさらに高速で発射するマシンガン。
Grenade Launcher グレネードを転がし、敵に触れるか一定時間経過後に爆発させる。
Rocket Launcher グレネードと同じ弾を直線状に発射し、爆風で周囲の敵にダメージを与える。
Thunderbolt 電撃が瞬時に正確に発射され、敵に連続で大ダメージを与える。


●モンスター

これも場所によってはScragがWizardだったり、VoreがShalrathだったりする。ボスキャラクターであるChthonとShub-Nigguratは、クトゥルフ神話に登場する怪物が元になっている。

Rottweiler Gruntと共に行動していることの多い、凶暴な犬。噛み付いてくる。
Grunt ゲーム序盤に出てくる軍人。プレイヤーと同じように射撃してくる。
Enforcer ヘルメットを被った強化版のGrunt。
Knight 剣を持って接近戦を仕掛けてくる敵。
Death Knight Knightの強化版で、高い耐久力に物を言わせて接近しつつ、いくつもの火炎弾を発射してくる。
Rotfish 水中に潜む凶暴な魚。集団でプレイヤーに噛み付いてくる。
Zombie 不死のクリーチャー。通常の方法で殺しても何度も蘇ってくる。爆死させることで消滅可能。
Scrag 空中を浮遊し、緑色の弾を発射してくる幽霊のようなクリーチャー。
Ogre 片手にChainsaw、片手にGrenade Launcherを持つ凶暴なモンスター。
Fiend ジャンプしてプレイヤーに飛び掛ってくる怪物。非常に攻撃力が高い。
Spawn プレイヤーが接近すると高速で飛び跳ねて自爆を狙うスライム。
Vore 蜘蛛のような足を持つ敵。何かに触れるまで追尾し続ける針状の爆弾を投げてくる。
Shambler 白い体を持つ巨獣。規格外の巨大さを誇り、手に溜めて放つ電撃はプレイヤーを確実に捉える。
Chthon 最初のエピソードの最後に、マグマの中から登場するボス。ある特殊な方法でないと攻撃できない。
Shub-Niggurat コードネーム"Quake"として知られるモンスターたちの親玉。ある特殊な方法でないと倒せない。

Enforcer Ogre


●レベル構成

E1M8, E2M7, E3M7, E4M8は隠しレベルとなっており、シークレットを発見しないと行くことができない。全てのエピソードをクリアすると最初の空間に巨大な穴が開き、そこから"Shub-Niggurath's Pit"へ行くことができる。

Episode 1 Episode 2
E1M1: The Slipgate Complex
E1M2: Castle of the Damned
E1M3: The Necropolis
E1M4: The Grisly Grotto
E1M5: Gloom Keep
E1M6: The Door to Chthon
E1M7: The House of Chthon
E1M8: Ziggurat Vertigo
E2M1: The Installation
E2M2: The Ogre Citadel
E2M3: The Crypt of Decay
E2M4: The Ebon Fortress
E2M5: The Wizard's Manse
E2M6: The Dismal Oubliette
E2M7: Underearth

Episode 3

Episode 4
E3M1: Termination Central
E3M2: Vaults of Zin
E3M3: The Tomb of Terror
E3M4: Satan's Dark Delight
E3M5: Wind Tunnels
E3M6: Chambers of Torment
E3M7: The Haunted Halls
E4M1: The Sewage System
E4M2: The Tower of Despair
E4M3: The Elder God Shrine
E4M4: The Palace of Hate
E4M5: Hell's Atrium
E4M6: The Pain Maze
E4M7: Azure Agony
E4M8: The Nameless City



●動作環境

必要動作環境 推奨動作環境
OS MD-DOS 5.0以上、Windows 95/98 -
CPU Pentium 75MHz以上 -
RAM 8MB (16MB) 16MB (24MB)
VRAM VGA互換 -
HDD 80MB -

初めはDOSにしか対応していなかったのだが、WinQuakeによってWindowsに正式対応した。現在主流となっているのはOpenGLを使うGLQuakeにて動作させる方法である。最新のパッチを適用してからフォルダの中にある"opengl32.dll"を削除してから起動させればいい。


●入手状況

2007.10.29 現在
Ultimate QuakeというQ1-3がセットになったパッケージで入手することができる。これには拡張パックは含まれない。単品での入手は困難になっており、廉価版などは現在流通していない状況である。一応idのサイトでは今でも$20でダウンロード販売されているようだ。どうしてもオリジナル版が欲しいならオークションとなるが、中にはシェアウェア版のパッケージもあるので注意。これはパッケージに"Shareware"とシールが張られており、追加料金を払わないとEpisode 1しかプレイできない。実質Demo版と全く同じであり、コレクション目的以外でこのパッケージを入手する意味はないと言える。拡張パックに関してはほぼ海外オークションに頼るしかない状況である。


●取り扱っている通販店
ENSOF LIMITED
GDEX
ニュートリノ
メッセサンオーカオス館


【WIN】アルティメットクエイク



批評/改造/HOME

Quake (C) 1996 Id Software, Inc. All rights reserved. Published and distributed by Activision Publishing, Inc.UAKE and ID are registered trademarks of Id Software, Inc. in the U.S. Patent and Trademark Office and/or some other countries. Activision is a registered trademark of Activision Publishing, Inc. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners.

Copyright (C) GAME LIFE 2004-2007 All rights reserved.