BioShock 作品解説

Last Update: 2007.09.06 / First Edition: 2007.09.01
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【基本情報】

ゲームタイトル:
BioShock (バイオショック)

プラットフォーム:PC, XBOX360
ジャンル:First Person Shooter
発売日:2007.08.21
製作:2K Boston/2K Australia (旧Irrational Games)
販売:2K Games
ゲームエンジン:Unreal Engine 3

メディア:DVD-ROM, Download
体験版:シングルデモ1本


●概要

2K Gamesに吸収されたIrrational Gamesが開発を手掛けるSystem Shock 2の実質的な続編。「実質的な」の意味は、タイトルが変わり、ストーリーや世界観も一新されたため。BioShockは基本的にはダンジョン探索型のFPSだが、ストーリーは一本道ながらも、ある程度広大なマップを自由に探索しつつ、プレイヤーの能力を強化していくことができる。


●シリーズの流れ

- System Shock (1994)
Looking Glass Studios(旧名 Looking Glass Technologies)が開発。Origin Systems(EA)が販売。

- System Shock 2 (1999)
Looking Glass StudiosからKen Levineらが抜けてIrrational Gamesを設立し、LGSと共同で開発する。EAが販売。

- BioShock (2007)
2Kに吸収されたIrrational Gamesが単独で開発(LGSは2000年に既に倒産)。2Kが販売。


●ストーリー

主人公の名はJack。飛行機事故に遭って海中に放り出された際、運良く生き延び、近くにあった灯台から海中都市 "Rapture"へと入っていくことになる。そこはかつて人類が建設した夢のような都市だったが、内部抗争が激化し、現在では自らの肉体を改造して気の狂った人間たちが果てのない争いを繰り広げる地獄のような場所になっている。Jackはこの戦争状態の海中都市に放り出された際、Atlasと呼ばれる人物からの通信を受け、彼の家族を助けるように説得される。


●System Shock 2からの変化

- アイテム管理
インベントリが消失し、アイテムは即時使用か専用のスロットに蓄えられるようになり、ほぼ所持数制限はなくなっている。金銭は存在し、使用することによって任意のアイテムを購入できる。

- 成長システム
STRやAGIといった身体能力の成長要素はなくなり「一般的なFPSの主人公程度の能力」に固定された。技能系も省略されており、MaintenanceやRepairといったSkillは概念そのものが消失し、HackなどもSkillポイントを割り振るのではなく、具体的な能力(例えば「Hackの時間延長」など)を取得する方式に変更された。後述するGene Tonicである。能力を得るには有限のAdamを消費する必要があり、これが前作のCyber Moduleに相当する。

- PSI能力
これはPlasmidという特殊能力に置き換えられている。Plasmidの使用にはHealthの下にあるEVEを消費する。Tier(段階)の概念はなくなり、種類が少ない代わりに各能力がより幅広く機能するようになっている。またPlasmidは一度に携帯できる能力数が決まっており、これは特定の場所で自由に入れ替えられる。例を挙げるとA, B, Cの3つの能力を持ちつつも2つしかONにできない場合、取り合えずA,BだけをONにしてCは封印してゲームを進められるが、ある機械の前にいけばいくらでもそれらを入れ替えてA,Cの組み合わせにしたりできる。

- Gene Tonic
Adamを消費することで得られる能力。Hack能力の強化や物理ダメージの軽減など、その能力は身に着けている限り常に発揮される。またPlasmidと同じくいつでも入れ替え可能。

- 戦闘システム
基本的なFPSのシステムに加え、一つの武器に複数種類の弾薬が用意されており、いつでも切り替えて最適な弾薬を適用できるという点は変更なし。一部の武器ではアイアンサイトが使用可能になっている。

- 敵のリサーチ
前作では死体のインベントリに肉片が出現するのを待ち、それをSkillで調査することによって弱点を探ったが、今作ではカメラを使って敵を調べるという方法に置き換わっている。接近して撮影するほど高得点で、ある程度ポイントが溜まるとリサーチが完了して敵に与えるダメージが増えるという仕組み。

- 敵の法則
敵は数が減ると復活し、マップを徘徊。ただしTurretなどのマップに固定されているオブジェクトの類は破壊すると二度と復活しない。死体はアイテムを持っていることがあり、復活した敵からもアイテムを集められる。など、実はBig Daddy & Little Sisterの特殊なコンビが存在することを除くと前作と大差ない。

- デスペナルティ
死亡するとHealthとEVEが多少回復し、近くのVita-Chamberで自動的に復活する。所持金などはそのままなので、マップを強制的に移動させられるという以外、死亡に対するペナルティはなし。


まとめると、System Shock 2より大分簡略化されている。文字で書くとゴチャゴチャしているが、要するにAdamを敵から集めてそれを能力に変換し、そしてその能力は自由に入れ替え可能というだけである。


●Hackingの仕様変更

System Shock 2のHackingはプレイヤーの実力ではどうしようもない、完全なる運任せのミニゲームとなっていたために、ある程度Skillを上げなければ事実上Hacking不可能だった。しかしBioShockではプレイヤーの実力が反映されるミニゲームになっており、実力と運次第ではSkillを上げなくとも高難易度のHackingを成功させてしまうことができる。またHack Toolを使ったり金を払うことによって無条件にHackingを成功させることもできる。このためHack Skill 0のHackerにもなれる。


●Rapture内部の対立構造

詳しくはストーリーを辿らなければ分からないが、BioShockの世界にはモンスターというものは存在しない。事件は全て人間が原因であり、そして争っているのも正気を失っているだけの人間である。ただし彼らはAdamを使用しているため、超人的な能力を誇る。


- Splicer
Adamを投与し過ぎて人間性を完全に喪失してしまった人間。所謂雑魚キャラ。Splicer以外の生物とは全て敵対しているが、Big DaddyやLittle Sisterには迂闊に攻撃しない。プレイヤーに対しては積極的に攻撃してくる。

- Security Bot
Rapture内部の監視カメラなどはプレイヤーに対してのみ反応する。Plasmidを使えば敵を引っ掛けることも可能である。

- Big Daddy
潜水服を着た謎の敵。Little Sisterと共生関係にあり、常に護衛している。中ボス的存在。普段は中立であり、Splicerにもプレイヤーにも積極的には干渉しない。ただしBig DaddyかLittle Sisterが攻撃されると反撃し、追跡を始める。

- Little Sister
少女のような外見をした謎の存在。常にBig Daddyの保護下にあり、彼女自身は戦闘能力を持たない。Splicerの死体からAdamを抽出する能力を持っており、Big Daddyを排除してから彼女を殺すとAdamが大量に手に入る。あるいは見返りを求める代わりに、殺さずに彼女を人間に戻すこともできる(この場合は少量のAdamしか手に入らないが、時々大きな見返りがある)。なおLittle SisterにはBig Daddyを倒すまで一切干渉不可能なので、Big Daddyを無視してLittle Sisterを奪うことはできない。またLittle Sisterの数は有限である。


●Big Daddyと成長要素

前作では成長に必要なCyber Moduleは各所に落ちていたり、イベント終了時に無条件でもらうことができたが、BioShockにおけるCyber ModuleであるAdamは、Little Sister以外から得ることはできない。もっと具体的に書くと、その守護者たるBig Daddyを倒さなければ能力を得られない。つまりBig Daddyは無視しようと思えば簡単だが、能力を伸ばすためにどこかで倒さなければならない存在となっている。


●ゲームの流れ

  1. プレイヤーがそのレベルに探索にやってくる
  2. ストーリーを追いながらも自由にマップを探索することができる
  3. 雑魚敵たるSplicerを倒していると、時々Big Daddy & Little Sisterを見かけることがある
  4. 上手く倒すとAdamを入手できるが、無視してもいい
  5. Adamを手に入れたらそれを消費して新たな能力を獲得する
  6. イベントを完了し、心行くまでマップを探索したら次のレベルへ
  7. 1に戻る


●字幕表示の謎

何故かスピーチのペースを無視して文字量に応じて勝手に字幕を進めてしまう仕様なので、文章と音声が同期せず混乱させられる。


●アクティベーション問題

BioShockはインストールする際に、サーバーに接続して認証を成功させる必要がある(プレイ時には必要なくオフラインで遊べる)。そのためインターネットに接続できる環境がなければインストールできない。またゲーム発売直後は回線が混雑し、何度試しても認証できず、発売直後に購入したのにプレイするまでに1日以上かかったというユーザーも実際にいたようである。



●動作環境

必要動作環境 推奨動作環境
OS Windows XP/Vista -
CPU Pentium4 2.4GHz Core 2 Duo
RAM 1 GB 2 GB
VRAM 128 MB / Shader Model 3.0対応 512 MB
HDD 8 GB -

推奨環境は高めだが実際にはクオリティの割に軽い。必要環境と推奨環境の中間くらいのスペックでも十分動作可能である。重要なのはやはりビデオカードで、Medium-High設定での30fps前後の動作を望むならGeforce 7900GSクラスは最低線と考えた方がいい。フルオプションで快適に動作させるにはGeforce 8800GTSクラスが必要なようだ。

注意しなければならないのはSC:DAと同じくShader Model 3.0に対応している必要があることで(Geforce 6600, Radeon X1300以上)、GeforceユーザーはともかくRadeonユーザーは自分のカードをチェックしておいたほうがいい。


●入手状況
新作なのでどこでも手に入る。本作にはBig Daddyのフィギュアが付く限定版、特殊なケースになっているUKのLimited Editionも存在する。フィギュア付きは日本の輸入業者で扱っているところは今のところ見かけない。



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